2012年3月27日 (火)

折節

3月25日(日)雪のち曇り

時折、まだ雪がちらつく空ではあるが冬は過ぎたものだと思っている。早いものでボロ家生活も五年になった。この暮らしに不憫を感じたりすることもあるが、ここに住んでから学んだり気づいたりすることが多くなった。家屋や庭のこと、家族のこと、世話をするということ、そして嫌々しているようで癒やされるという不思議なことも含め。毎日が当たり前のように過ぎるのに、なんとなく新鮮でめずらしく、そして面白い。おおよそ役に立たないことばかりで過激も刺激もない暮らしではあるが、とても貴重だと素直に思うのである。これから暖かくなるにつれ新たな芽が中庭にも出てくるのだろうが、いまだ苦手な昆虫も縁側に潜入してくるのかと思うと素直に喜べないのもたしか‥。

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3月12日(月)雪 最高気温6.3 最低気温-0.2

一階に降りようとした際に、たまたま階段下にいた紋次郞に声を掛けると、甘え声を漏らしながら一目散に上まで駆け上がってきた。そこでしばらくの間全身をさすってやると、安心したように目を細めゴロンと腹ばいになって甘えてくる。そんなことは今までにもよくあったが、どういうわけかこの頃、わざと距離を置いて呼んでもらおうとしている様子が覗える。呼べば必ず甘え声を漏らし駆けてくるに違いないが、いつもかまってばかりもいられない。億劫になれば部屋を移動してみたりするのだが、そろそろとやって来て半身覗き見を繰り返し、目が合うと口を半開きにして何か言いたそうな表情を見せる。甘えん坊の可愛らしさは仔猫そのものではあるが、日に何度もされるとちょっとキツイものだ。今日はあと二回ほど付き合ってはみようかと思っているが、その辺で満足していただきたいものである。

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3月21日(水)晴れ 最高気温9.7 最低気温-0.1

二月から三月になったからといって急に暖かくなるでもなく、冬と春の気配が頻繁に交差するこの気温差にオサンは簡単について行けるような体力もなく、以前のように紋次郞が布団に入り込んで心身を温めてくれる気配もまったくなく、仕方なくなく引き布団にマタタビスプレーをちらりと吹きかけてみたものだから異様なニオイが漂ってしまい、心地よい春眠などひとつもない。
明け方六時近くにもなれば「はなこ」のソプラノにより夢から目覚め、紋次郞の往復行進で現実に引き戻され、スパイクの生ぬるい鼻息により布団からはい上がる。朝日を拝む前に軍団をジト目しながら爽やかでもない朝を迎えるのもどうなのだろう。

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久しぶりに晴れたからといって、我が家に語るほどの出来事が身の回りに起きるわけでもない。変化に乏しい暮らしの中では季節の変わり目と軍団の織り成す行動ぐらいが、せいぜい日記としての文面になるだけである。そうはいっても、なかなか日記を書くにも苦労は絶えない。

猫じゃらしを銜え持ってくる「はなこ」を邪魔者扱いすると、意味っっっl不明な%%%%%「文字の羅列66666666の被害だけでなく、突然画面が入れ変わったり削除されたり、シャットダウンされたりする。

今日は「はなこ」の肉球がキーボードのCtrlキーを踏んでいたようで、画面をスクロールさせようとマウス中央のホイールを回したところ、画面表示が拡大・縮小した。視力低下がめざましいオサンは重宝しそうな新発見である。ついでにShiftキーを押しながらマウスのホイールを回したら、なんと前のページに戻るじゃあ~りませんか。「はなこ」ご褒美は無いけど、少しありがとうさん。

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2012年3月 5日 (月)

遊惰(ゆうだ)

3月1日(木) 晴れのち曇り 最高気温8.6 最低気温-0.9

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何日も降った雪のあとに洗われたように澄んだ青空が広がるということが繰り返されるようになったこの頃、中庭に積もっていた雪もずいぶん浅くなり春の気配もそろそろかと感じられることにホッとしている。冬の北陸に雪はつきものとはいえ、この二月中の大雪を体験してしまうと去年の豪雪が小雪にしか思えないのもしかたない。朝から降りつづく雪の中で終わりのないような除雪をはじめると昼はとうに過ぎてしまい、夕刻間近にもなれば酔ったように足腰がひょろけ、いいオヤジからいいじじぃに変移している。ただの雪かきだというのに何かを成し遂げたかのような錯覚と久しぶりに味わう筋肉痛が鈍った一部を刺激し自己満足に浸っているような気分にもなる。それでいて温燗のひと口ひと口が旨くて堪らなくもなるのだが、二合のとっくりを空ける前に眠くなるという日夜を過ごしているうちに書き続けると決めていた日記も捨て置くまま日々が過ぎていったようである。

先ほどから爪切りと爪研ぎが嫌いな「はなこ」が膝の上で必死に自分の爪を噛んで引き抜こうとしている。初めて目にした時は驚いたものだが、今となっては見慣れた情景のひとつでもある。踏ん張る顔つきはどう見てもオンナを捨てきったようなオゾロジイ表情なのだが、捨てなくともオンナとは元々裏表があるものだと思い出した。

一月中旬から二月にかけての微かな記憶がすり替わらないうちに書き残せることは書き残すつもりでいるのだが、早くも細かいことはさっぱり忘れている。記憶力とサイフの薄さは相変わらずの自慢でもあり、今年も引き続きそうな気配が漂う。

2月×日…雪

オマケ軍団とオッサンの気の抜けたような正月が過ぎたと思ったら、近所周辺の除雪作業にひとり追われている。高齢者ばかりのせいもあり誰も共用通路まで除雪していないという有り様。致し方ないところもあるが正直ネコの手も借りたい心境である。肝心な時に調子が悪くなった除雪機に「役立たずめ!」と悪態をつくも、そのまま自身に跳ね返ったように思えてならない。スコップだけの手作業に追われ両手のひらは肉球ならぬタコ球だらけ、これがネコの手を借りるということわざなのか‥。

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今日はスパイクとケンカをした日でもある。雪道すら見当たらない道を歩くほど気力もなく、スパイクの散歩が二歩、一歩と減っていったことに申し訳ないという気持ちはあるにせよ、明らかに不満を出しまくる態度にとうとう切れてしまう。謝るまで許さんという頑固さは両者似たところがあるので、ちょっとやっかいでもあるが態度をあらためるまでゆるさんつもりでいる。

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2月×日…雪
前日の疲れが抜けきらないまま朝を迎えることが多くなり、ふとんにしがみついて離れられない。耳元で鳴く「はなこ」の可愛いらしい鳴き声が徐々に怪獣の叫びに変わるころ、紋次郞もカギシッポで頬を往復ビンタしてくるという朝ならではの風景、去年から何度か違う起こし方をあみ出しているようではあるが、どれもスッキリ目覚めたためしはない。この家に目覚ましが無いのも軍団の規則正しい『有りがた迷惑』があるからである。

なにも朝起きたところからこうして書き始めることもないが、日記だろうが手記だろうが平凡生活の一日分など多くて二、三行、たいがい『昨日と変わらずじまい』と、短文な単文で済ませられる事柄ばかりである。今のところ昨日と違うのは下着と上着ぐらい、ジーパンは昨日と変わらずじまい。こう無駄なことしか浮かばないのは小学の頃から何ら変わらず、いい加減に変わったことも書かなくてはと考え探すうちに眠くなるパターンが多い。
スパイクは相変わらず不貞不貞しい目つきで「はやく謝れ」という感じ。一番の犠牲者は紋次郞と「はなこ」なのだろうが、こちらから謝るつもりなど更々ない。とりあえず軍団に朝飯を与えると、ちょっとだけよの散歩だけは済ませさっさと除雪に取り掛かる。
そういえば、この日より紋次郞が寝床の中に入らなくなってしまった。男と床を共することに抵抗があるのだろうか。そんなことはないのだろうが、少なくとも偶然ではない必然的なものがあるのだろうが、あえて深く考えないことにする。


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2月×日…今日も雪

スパイクは一日のほとんどをコタツの中で過ごしている。かわりに雪と遊ぶのが好きな「はなこ」は庭先に出たがってしかたがない。知れば知るほどスパイクと「はなこ」に犬猫の真逆さを感じている。昼を過ぎれば決まりごとに成ろうとしている「はなこ」の遊び時間がやってくる。お気に入りのピンクの猫じゃらしを銜えこんでパソコンの上にポトリと落とすのが彼女の合図である。面倒な時はそれを遠くに投げ捨てたりするが、それを銜え持ってくることを何度と繰り返す。気がつけばこちらのほうが遊ばれてしまっていることがほとんどのようだ。

決してスパイクに意地悪をしたつもりでないが、昼過ぎに「はなこ」に好物のカツオのオヤツを上げたところ、食わずに銜えてスパイクのところへ持って行く姿を見てしまった。ネコにそんなところがあるのかと驚く反面、大人げなくも涙ぐんでしまう。これにてケンカ事も終了。

午後になりネットオークションで安く落とした除雪機が届いた。数打ち当たるかとの予測が適中しすぎて、どれも購入することになり、まあ~高ついてしまったこと。

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2012年1月10日 (火)

いぶし銀

平成24年 元旦(日) 曇り 最高気温8.9 最低気温0.1

深夜零時を過ぎれば目の前に走る環状線も静かなもので何の気配も感じられない。数分前に除夜の鐘も鳴り終わりオマケ軍団はコタツから小さな頭だけを出し、やんわりくつろいでいる。めでたい日ではあるが昨日と見分けがつかないくらいよく似た感覚に、いまひとつ正月という実感がわいてこない。大人になるにつれ物事への新鮮味がなくなったというのもあるが、便利な世の中になるにしたがい情緒がなくなっているような気がする。昨日と違うのは年が変わったことと新聞がやけに分厚いというぐらいなものだろうか。そういえば「はなこ」も分厚くなってきている。女子というのは年を追うごとにそうなっていくものと聞いたことがあるが間違いなさそうでもある。


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新年を迎え笑みを浮かべながら届いた年賀状を読んだのもつかの間、光熱費が2万円を超えている請求書を目にし絶句する。初夢はまだ見ていないものの、先に悪夢を見たような初朝の雑煮はやけにしょっぱく感じた。コタツの中ではスパイクと「はなこ」が女子らしからぬ無防備な格好で爆睡、隣部屋のホットカーペットの上では道楽者のように大の字で紋次郞が寝そべっている。今年の抱負は『無駄をはぶいて切り詰める』、ちょっと可哀相な気もするが寝床場所は電源を落とさせていただく。出来る限り自家発電よろしく。電気代節約のため早めに祝い酒を呑んで寝るつもりでいる。無駄酒は止め昼過ぎよりヤケ酒に切り替えようとしている代表取乱れ役の決意でもある。

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1月9日(月)晴れのち曇り 最高気温6.6 最低気温0.3

家の裏にささやかだが日当たりのいい小庭があり、夜になればそこから月が見える。今日は満月のはずだが空が曇って月影は見えようとしない。ここに越して4度目の冬を迎え、ようやく安堵する家になってきたような感じがする。ここは古い建物なので立て付けが悪い。ギィッときしむドアもあれば全開にならない引き戸もある。気が向いた時に自己流で直してみたりはするが、犬猫がつけた爪あとは残している。柱に刻まれた二本のキズは去年の夏に紋次郞が初めてつけたものだ。かがみこみ抱き上げた時に驚いて胸元から逃げようとした時に残されたものである。和室の障子戸に残された数本の線は「はなこ」が今のように上手に引き戸を開けられなかった時につけたものだ。決して爪研ぎとして壁や柱にキズをつけることはいまだにない。罪もないざれごとでついたひとつひとつのキズはオマケ軍団との想い出の年輪としてボロ家にこれからも刻まるのだろう。そして気がついた頃には犬猫に飼われたくそじじぃになっているような気がする。

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2011年12月31日 (土)

他出/絆 

12月23日(金)曇りのち粉雪散る 気温2.5 最低気温0.5

冷たい風が頬を撫でる寒さはなにも外気ばかりではなく、木造二階建てボロ家内も似たところである。これからの寒い季節、暖房にもなる犬猫、そしてモモヒキは欠かせない。先日から雪が散らつく前に年末の買い出しを済ませたいと思っていたが、なかなか重い腰は上がらず軽いサイフは開かずラチがあかない。今日になり散らつきだした雪を見てやっとのことで出掛ける準備をし始めるが、やわやわとしているうちに昼も遠にすぎてしまった。さて、出掛けようかと立ち上がれば表情も変えずそそくさと紋次郞に知らせに行く「はなこ」をよそ目に、それが彼女の役割だったのかと今さら思い知る。

ごくごく普通に見送りしてくれるようなら気も楽だが、出掛けに「すぐ帰ってくる‥」、そう語ってみても、濁りのない瞳でひたと見つめてくる三匹である。語らずして目でものを言う寂しげな表情というのもいかがなものか。遊び好きなオトコを家屋に封じ込めるには見事すぎる攻防のようで、忘年会の誘いもすでに4件ほど断りを入れている。これもまた難儀なものである。ドラマ家政婦のミタのように『かしこまりました』とひとつ返事をしてくれれば、ちょいと飲み屋にも立ち寄れるというものだが‥。

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―午後3時―
出掛けに玄関の鍵を閉め外に出れば粗末なスクリーンのように玄関先の長細い曇りガラスから三匹の像がぼんやりと映し出された。トイレに入っても風呂に入っても出てくるまでじっとドアの前でうずくまって待っているのが紋次郞という長男である。きっと外出している間もそうなのだろうと思うと、後ろ髪を引かれるような思いになる。日が経つにつれ深まる一方の蜜月に、いつか来るペットロスが心配でならない。

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12月24日(土) 曇りのち綿雪 気温6 最低気温-1,7

空には灰色の分厚い雲が垂れ込めている。昼間だけあって電気をつけるほど暗すぎるわけではないが、本を読むのに適した明るさとは言い難い。このごろ老眼が入ったようで部屋がちょっと薄暗いと文字が読みづらい。子供の頃から視力が良かったので字がぼやけるという感覚を理解しきれなかった。メガネには縁もなく使ったとすればレイバンのサングラス、もしくはせいぜい色メガネで人を見るぐらいのことだったろうか。
いよいよ年の瀬もおしつまり世間ではクリスマス一色ではあるが、我が家はスパイクの記念日として祝いをあげながら酔い崩れる日となっている。
平成20年12月24日(水)晴れのち曇、あの日から3年が経ったと言うことは、楽しくも辛くもあった散歩をそれだけこなしたと言い換えも出来るわけだが、これから訪れる厳しい冬道のことを想像すると逃げたくもなる。

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―PM3:45―
夕方より風呂に入る。浴槽からの音に反応し紋次郞がヒョコヒョコとやってきた。風呂場の引き戸がわずかに開いていればいつかしら隙間を抜け湯船に引いてある風呂蓋の上に乗っかってくる。湯船に腰をおろし脚を伸ばし、ちょうど目の高さに紋次郞が見渡せるよう湯に浸かる。湯船の半分にフタをひいたままにしているのは紋次郞が座れるようにとの工作である。子供の頃からカラスの行水で名を上げていたオトコが、こうして長風呂を楽しめるようになったのも紋次郞という番台が訪れたからだろう。

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(去年の夏の写真:我が家に来て、ひと月が経った頃だったろう)

12月31日(土) 快晴 

―PM6:45―
今年も残すところと残った金もあとわずか、正月ぐらいは豪勢にと思ったのがあやまちで、後先も考えず買いあさってしまったようで懐がやけに涼しい。まあ新たな年を迎えるにあたってケチケチすることも無いのでクヨクヨだけしている。今年最後の時間も無事にオマケ軍団と過ごせたことを思えば嬉しいかぎりである。今夜は盛大にオマケ軍団と忘年会、何だかんだと色々あったような無かったようなしっくりもしない年ではあったが、家族全員が健康で居られたということは幸福だということだろう。手打ちそばならぬ手抜きそばの用意も出来た。あとは湯を注ぐだけである。それでは‥。


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ブログネタ: お酒は家飲み派? 外飲み派?参加数

2011年12月11日 (日)

洒脱

12月7日(水) 曇りのち雨 気温7度前後


時計を見ると、あと数分で今日も終わろうとしている。めずらしく酒を抜いたからなのだろう、久しぶりに遅くまで起きている。起きているのはいいが、これだと朝まで眠れない気がするので、キッチンへと出向き寝酒にと人肌つけてきたところである。師走の真夜中、静かな部屋でコタツにつかりながら、ぬる燗をちびりちびりと呑む中年の姿を想像すると、いかにも寂しい絵柄が浮かぶものだが、そうでもなく案外気楽で心地いい。ほんの数年前まで当たり前のように朝まで呑んでいたことを思いだしながら、今の生活感が性に合っているのかと、なまじ自身を疑ってみたりする。この頃、自分の本音と本性がどうなのかワケワカメな時があるのも本当のところ‥。そう頭の中で思い違いをしているうちに、どうやら日付も変わったようである。

―12月8日(木) 真夜中のほろ酔い、雨音だけが聞こえている。
ふと、コタツの中の空気が動いたかと思えば、ふくらはぎに温かなうぶ毛がこすりつけられた。毛ざわりからして「はなこ」だとすぐに分かる。猫と暮らしてから二度目の冬を迎えようとしていることを考えれば、やはり今の生活感が幸せなのだと思い返す。その毛の暖かさと柔らかさ、丸さといい、すっかり猫に愛着を抱いてしまったようだ。12月8日は「はなこ」が我が家に来た日にちにあたる。初対面だというのに、怖がらず、人見知りもせず、しかもひとことの礼も述べなかったというのに、きちんと両手を揃える挨拶だけは心得ていたようだ。小さくて鳴こうと一生懸命になっても声すら出なかった。そんな未熟児な仔猫が、なんと立派なものになったのだろうかと思うと急に胸が熱くなり、もう一杯だけ呑もうかと迷いだしている。

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去年12月の日記(クリック)


今、写真を見返してみると、やっぱりデブに成ってしまっているのがはっきりと理解できた。紋次郞も小さかったが、「はなこ」はそれよりまだ小さく、骨に毛が生えているようにも見える激やせぶりで何より目やにとネコ風邪がひどく、しばらく目も離せないほど心配させてくれた捨て猫だった。初めてエサを与えた時のことをはっきりと記憶しているが、あれは本当に酷い食い方でたまげたものだった。野生というより野獣のようで、その必死に食いつく表情にスパイクと紋次郞が腰を引いた様子が伺えれた。気を利かせたのかどうなのかは分からない、紋次郞はその時、エサをほとんど食べず残したものである。なかなか男らしいオカマだと今さらながら思えてならない。ただ、残したエサをすかさず食ったのはスパイクだと紋次郞は今も知らないわけだ。

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それらの思いからオマケ軍団には食うことだけには満足させているつもりでいる。それが彼らをデブセンに変えたのかと思えば、後悔先に立たずだとしか言えない。 
種々の出来事を含んだ季節の移ろいとオマケ軍団は切り離せないものである。古屋の気配がひといきに生まれ変わったのも彼らの存在あってに違いない。12月に「はなこ」を迎え入れ一年が経った。毎日が平凡だと思いながらも、いろいろな出来事があった気もする。家の火事騒動、日帰り旅行、決して遠くに出掛けたり新たなことが出来たわけではなかったが、いつもオマケ軍団が中心に思えた年だった。この小さな家族との暮らしは、だんだん当たり前に成ってきているようでもあるが、失うべきでない大切なものだということを忘れてはならないと思うばかりである。
‥完全に酔っている。そろそろ寝ようかと思っていたが、今しがた紋次郞が膝上に座り込んできた。もう少し呑んでいようか‥。

12月9日(金)雨のち晴れ、朝方、初雪となる。最高気温6.9 最低気温1.4

Omake


今年こそと意気込んでみた日記もふたを開ければ間が空くばかり、せいぜい昨夜のように酔いながら、つまらぬことを書くことしか出来ないように思える。布団の中で凍える寒さを感じていたかと思えば、今朝、初雪が降っていたようである。瞬時、スパイクと目が合うもすぐにそらしてみる。しかし、時すでに遅しと言わんばかりの火花散る散歩光線をまともに受けた朝を迎えてしまった。

今年の夏に新たに買ったこのノートパソコンも、日中は「はなこ」の座布団がわりになっているような状態で、パソコンひとつ開くにしても気苦労している。いない合間を見計らいこうしてキーボードを打っているわけだが、十中八九、そろそろ猫じゃらしを銜えやってくることだろう。女の感とでも言うべきか、「はなこ」のアンテナはずば抜けて鋭いのである。


日記とかと言っているが考えてみれば日記ほど相性の悪いものはなかった気がする。小学校の頃、夏休みの宿題で日記を書くことになっていたが、書かなくてはと考えれば考えるほど文が浮かばないものだった。日付と天気、あとは何時に起きたということぐらいなものである。ただでさえ国語力が無いというのに書きたいようなことも無かった。案外、日記というものは本当に嫌なことや恥ずかしいことは書けないのかもしれない。不向きではあるが、こうして間が空きながらも書いている今を思えば、これもまたオマケ軍団に楽しさと書く素材を貰っているからなのだろうか。はずかしくも、そう言葉として残しておきたいのである。「ありがとう」

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平成22年12月09日 (紋と「はな」の初の争い

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本来、この日が誕生日ではないにしろ、我が家に来た「はなこ」にとって記念すべき誕生日にあたる。ただ毎回ながら思うに、ケーキにつけるネーミングを注文するのが、、、はずかしい‥。



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2011年11月22日 (火)

妙齢 

二つの鈴の音が徐々に激しくなる。あたりを駆け廻っているのが目を開けなくとも様子は分かる。次に何をするのかも見当がつくようにまでなった。毎度のことなのだから―。

11月15日(火)曇り時々雨 気温12度
夜はオマケ軍団と同じ頃に寝床につくが、遅くても朝の6時半前にもなると二匹分の肉球が顔を踏んでいかれる。とにかく寝ている主人を起こすことから彼らの一日は始まるのだが、もう少し違った芸にしてもらいたいものだ。春先頃までは健気に顔を舐めたり、頭を肉球でつついて合図する程度だったものの、そのプニプニ感が返って心地よく、ついつい二度寝してしまうことが何度かあった。それから方法がいくどか変えられ今に至るわけである。

―午前―
今年の寒気は思うより早くやって来そうで、まだ冬に間があるというのに庭師の姿があちらこちらで見受けられる。隣家の広い庭も今日中には雪囲いが終わりそうだ。頃合いをみて我が家も冬支度をしなくてはならないが、庭木より母屋の方がどうみても心配だろうと眺めるばかり、不意に冬将軍のことを心配するようにもなれば、いよいよ年暮れかと一年を振り返ったりするのもなんら不思議ではない。にわかに芽生えたかと思えてた「芸術の秋」は今年も単に酔ったオヤジの妄想でしかなかったかのように過ぎ去っていく気配である。

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―午後―
昨夜、晩酌をしながらテレビをつけてみると、妖怪人間ふしゃふしゃやらがはいっていた。このごろ懐かしいアニメの実写化が流行っているようだが、あまりこの手は観ていない。それなりにちゃんと見られる作品だったのはたしか‥。

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―晩酌中―
一年を通して四季の流れが早く感じたりするのとは異なり、オマケ軍団と過ごした時間だけがとても長く感じてしまうのも可笑しなところである。そういえば去年の今日は「はなこ」の影がまだ無かったのかと思うと、時の感覚にますます不思議を覚える。この寒い時期に捨てられたのも彼女の運命、その経緯があって我が家の申し子になったのも運命だと思う。オマケ軍団は実の子のように思っている。『子のように』と言っても、子を育てたことのない男はそれ以上のことを語る権限もない。ただ、どこぞの本から得た言葉を借りれば、「自分への遠いところからの賜りもの」、そんな気分である。

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「はなこ」
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―23.8.18撮影― 眠くなると赤子のような顔になる

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―23.11.03撮影― 刺激が強い画像のため一部モザイク処理

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11月21日(月) 雨 気温8度 

とうとう冬がやって来たかと思わせるほどの寒い午前となる。見返りを求める名犬スパイクは朝から散歩の要求が絶えない。年々図々しさに磨きがかかってきている感じで、寒いというのに散歩要求にピリオドなどない。こうしている間も、作りあげた可愛げな仕草のなか計算された毒々しさを横合いから見え隠れさせている。6歳とも成れば犬もオバ半なのだろう。実に見事なものである。

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午後にでも庭師に成り済まし庭木の手入れでもしようかと思っているが、こんな昼行灯な性格では、おおよそ今日中にやろうと思うことが明日になってしまい、明日にしようと思った瞬間に当てがなくなるのである。歳を取るということは理屈をこくことが上手くなるようで、ものごとの後先にちゃんと言い訳をつけるようになったのが素晴らしく都合いい。

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2011年11月 5日 (土)

景観

10月29日(土) 晴れ 気温21度

秋風薫る晴れた日は縁側のガラス戸を開け放って、ついでに座敷の障子も押しひろげ畳の上にでんと寝そべっていたいものだが、我が家の塀など簡単に飛び越えそうな「はなちゃんジャンプ」を見せつけられては落ち落ち寝てはいられない。そうでなくとも何にでも興味をいだく年頃の「はなこ」なんて、やたら危なげな行動ばかりする。いっそ主人を見習って酔いつぶれてくれていた方が安心なのだが、酔えば酔ったで酒グセが悪そうな気もする猫である。

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紅葉の秋といっても我が家の中庭にオマケ軍団の姿がなかったとすれば、肌寒い季節が近づいたとしか感じれない狭いただの庭でしかなかった気がする。この空間で遊び呆ける彼らの素振りは我が家の小さな劇場だと言ってみてもおかしくない。今日も「はなこ」と紋次郞の珍劇場が無料で見られたことへ感謝する。

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10月31日(月) 晴れのち曇り 気温22度

たいがい夢中になったことがあっても初めの情熱が冷めると面倒な後に臭みが付いてしまう。情熱があるうちは勢いもよく楽しいものだが、いったん冷めてみると面倒くさいと裏返る。持続力が無いとかではなく飽きが早い男なのではなかろうかと善意に解釈しながら酒をあおり自尊心を保っている。ただ趣味として永く続けていきたいモノ作りにまで手をつけなくなっていることへ、これでは「あかん」と思いつつ、明日から開かれる創作人形展のホームページに目が止まり、大阪まで出掛けようかと迷う次第。もちろん日帰りが前提である。

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オマケ軍団と生活して長旅などあったものでなく、正確にいえばボロ家に住みついてから遠出などしていない。朝一番の電車に乗り午前には目的の心斎橋へ到着する予定、午後7時には帰宅するつもりでいる。留守中はもっとも信頼できる知人の中年太りがオマケ軍団の世話をしてくれるという有り難い返事を貰い受け、たぶん安心してもいいだろうという半信半疑なる不安定な気分で前夜を過ごしている。

本音からすれば鶴橋あたりで一杯ひっかけてから帰りたいものだが‥、そうもなるまい。
はたして空き巣の番も出来ないオマケ軍団と、今月初めに狭心症にて心臓カテーテルを終えたばかりの知人に留守を任せて優雅な旅が出来るだろうか‥

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11月2日(水) 晴れ 気温26.2度

留守中の北陸の気温は20.5度、大阪は25.5度と半袖シャツ一枚でも十分な暑さだった。予定通りの時刻には帰宅し留守中の無事を確認すると、ようやく気分が晴れたように思えた。遠出までして食ったモノといえば立ち食いソバとたこ焼きだけ、普段の食事の方がちょっとだけマシな気もする。必要以上の人混みと展示会での刺激や収穫はそれなりにあったが、オマケ軍団を残していったことへの刺激の方が強く感じていたのが本音である。

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11月4日(金) 晴れ 気温22度

いつの間にか日脚がめっきり短くなり、あっという間に夕暮れになってしまう。さいわい晴天が続いているので日中折を見てはその辺をふらふら犬と歩いたりしているが、気を引くような出来事もなければそのような気配もない。犬と歩けば棒に当たるという話しも「うさん臭い」もので、当たるとすればクサイクの用足し後の始末袋ぐらいなものでしかない。

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散歩からの帰宅へのコースに差し掛かれば、毎回つまらなそうな表情に変化するスパイクとは打って変わり、紋次郞と「はなこ」は玄関を開けるなり大はしゃぎする様子が見られる。スパイクは水飲み場へ直行するも紋次郞と「はなこ」は階段やら廊下やらをドタドタ走り回って喜び勇むのがお決まりとなっている。時折、勢いづいてケンカになる二匹ネコではあるが勝敗といえば、これまた「はなこ」に軍配が上がる始末で、男ならではの女々しさというものを秘めながら、気がつけば昼寝の時間となるのも日々の日課。

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2011年10月20日 (木)

秋風

10月12日(水)晴れ 気温23度 最低気温12.1度

秋もだいぶ深まったようで、狭い庭のすみに申し訳なく植えてある楓がようやく赤く染まりだし、鼻先を近づけるスパイクは申し訳なく秋を和んだりしている。どこにでもありそうで決して見当たらない我が家ならではの情景を肴に、まだ陽がある内から少しばかりの酒を楽しんでいる。こうして楽しめるのも元気あっての賜物であろうし軍団からも日々、元気玉を与えられている気がしてならない。

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毎日というのは、どこにいても普通に過ぎていくが、時間の経過だけは歳ごとに加速している感じがする。春が訪れたと思えば、あっという間に夏が来て今はもう収穫の秋である。いつものように我が家に収穫という縁はないにしろ、この生活を始め早くも3度目の秋を迎えたのかと驚いている。小さくとも庭というものがあれば四季それぞれの仕事が付いてまわるものだ。これから冬支度の準備も考えなくてはならないのだが、「はなこ」という存在で仕事への手間が数倍増すことだけはすでに計り知れているわけだ。どうせならキャットタワーな感じにしよか。

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それにしても今日は心地よい秋日和だ。オマケ軍団も秋風のなか楽しめたようである。平凡なる我が家の想い出とは、まるで無駄にめくられる本のページのように、この先もどんどん蓄積していくのだろう‥。

10月17日(月)曇り 気温23度 最低気温14.7度

今年の夏は猛烈に暑かったので、そのぶん冬が早くやってくるのではないだろうか、暑さも苦手だがこの歳になると寒さはもっと苦手になってきているようで、そろそろ冬のことなど考えつつ雪の中の散歩を思い起こせば深い溜め息が漏れる。

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目が覚めた時、家の中に誰も居なく物音ひとつない。それがそれほど寂しいことでもなく、かえって独りでいる方が気楽なものだった。夏は真冬のように冬は真夏のような部屋で過ごしていたものである。家庭があったら自分勝手には出来なかっただろう。好きな時に好きなことをし誰に気兼ねすることもない、自分のことだけ考えていれば良かった‥。
人はそうそう簡単に変われるモノでないと思っていたが、そんなこともないようである。ヘドニズム的だったオトコがオマケ軍団と共にしたのち、ひとりぼっちでは寝られないウブなオッサンに成り下がってしまったのだから‥。


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家庭らしさでもないが、多少なりとも家族持ちの心境が理解出来るようになったのではないかと思い込んでいる。



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2011年10月 6日 (木)

悠久(ゆうきゅう)の流れ

9月19日(月)雨 気温21.7度

昨日までの暑さから一転し雨の降る肌寒い一夜を迎えている。年々、気温の変化について行けなくなっているのは仕方ないとしても朝昼晩と着るものにいちいち戸惑うことへ苛立ちを感じている。夏服では寒く冬服では暑いからと半袖シャツの上からダウンベストを羽織る。なかなかナンセンスではあるが熱燗を呑むには丁度良い感じの温もりである。明日は内視鏡の検査予定だというのに、これでは内科へ行く意味ないか

9月20日(火)雨 気温18.5度

朝から日記を書いているということは検査に行かなかったということである。断った理由は多々あるが、どれも言い訳でしかない。ただ数日前から体調が優れなかったのが、内視鏡検査を断ったとたん楽になったのは言い訳でもない事実なところ。

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このところ酒を呑むようになって、せっかく減った体重がじわりじわりと増えだしている。やはり酒ってのは心身共に栄養を与えてくれるものなのだろう。

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9月30日(金) 雨 気温21度ほど

昨日は暖かな秋晴れだったというのに今日は雨模様、秋空はまるで猫のように気まぐれなものである。どうやら昨日のうちに写真を撮ったのが正解だったようだ。
考えてみればオマケ軍団と一緒に撮った写真が一枚もないことに気づいたりしている。カメラの説明書もろくに読んでいないものだから多機能カメラも生かされず仕舞い、セルフタイマー機能を今日になって始めて理解するが自分撮りはモデルの良し悪しでこうも変わるモノかと思い知る。何枚も撮ったわりに気に入った写真は後ろ姿のみ。

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昔なじみの不動産屋にこの家を案内されたのが平成20年の今時分、災難にでもあったかのような荒れ果てた物件そのものを案外あっさり契約したことに運命すら感じている。運命という言いぐさをそうそう使いたくないが、ほかに例えの言葉が思い当たらない。二つ返事で「買う」と言ったあの時の気持ちは今も不思議なもので、やがて半自足生活をするようになるとは想像もしていなかった。

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このボロ家がなければオマケ軍団と出会うこともなく相変わらずの犬猫嫌いだったのだろうし、そうすると彼らは今頃どうなっていたのだろうかと考えてしまう。自身に関しても色々と思う節もあるが、この3年で俗気は消されモノへの価値観そして生活そのものがガラリと変わったようだ。小金には困らなかったマンション生活も良かったがオマケ軍団とぐうたらする日々を過ごすのもまた良いものである。それにしても飲み屋のネエちゃんとは違い我が家の「はなこ」嬢はどれだけ観ても飽きないものだ。

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(黄色の蝶と遊ぶはなこ)


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2011年9月15日 (木)

回想

9月11日(日) 晴れ 気温 30.7度

秋の到来かと思いきや数日前から強い日差しとアスファルトからの照りにより大粒の汗が滴り落ちている。 あの辺りを治療中のスパイクは朝晩と患部に塗り薬を付ける程度の処置で済んだものの、犬ならではの習性ですぐ舐めようとするのが厄介でしかたない。病院から借りたエリザベスカラーを首に巻き付けてみると意外にも庭や階段の上り下り、部屋の移動に差し支えるような有様で、それならと『紙オムツ』に切り替えるが『噛むオムツ』と勘違いし噛みちぎるアンポンタンぶり、であればと犬用のズボンを履かせてみれば庭先にてそのまましゃがみ込みドボンとする。いっそのこと治療薬を頭にも塗ってやろうかという気分に駆られた。

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9月12日(月) 晴れ 気温32.9度

今夜は6年ぶりに満月に恵まれた何じゃらの名月のようだが、夜空を眺めてもさほど感動する月でもないように思える。幼少時分は月の中でうさぎが餅つきをしていると純粋に信じていたものだが、騒がれる今日の月より感動していた想い出がある。未だあの頃の感動を越える月を見たことが無い。満月の明かりに照らされた中庭で遊び呆けているオマケ軍団を縁側で眺めながら3ヶ月ぶりの酒を楽しんでいる。たぶん数年もすれば、この日の月明かりより感動する月光を見たことが無いとほざいていることだろう。
想い出とはそんなものだと思っている。


9月15日(木) 晴れ 気温33度

激安ショップで買ってきた大量のオモチャ道具に反応し、我が家の廊下ではオマケ軍団の運動会が始まっている‥。

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――知らなかったのか興味が無かっただけなのか、紋次郞は以前から甘えるばかりで無邪気に遊ぼうとはしないネコだった。せいぜい部屋中を駆け巡ったり転げ回ったりする程度で、オモチャを買って来ても無関心にも見向きすらしてくれない仔猫だった記憶がある。そのうち遊ぶだろうとほって置けばスパイクが噛み砕き、オモチャ生命は一瞬に幕を閉じるばかり、かろうじて遊ぶといえば縫いぐるみを抱きしめるくらいだったろう。始めて飼ったネコがそうだったから、それが当たり前のものだと思い込んでしまっていたが、「はなこ」が我が家に来てから、その考えもルールも裏返されたようだ。


Hanako

スパイクと紋次郞には元々縄張りと言うか定位置とかがあって、互いにそこには立ちいらないという無言のルールが見え隠れしていたものだったが、それも一匹の小さな三毛に難無く踏む潰され今では無意味になっている。犬とネコの共存する中でも先住犬スパイクは格差を付けていた時期もあったが、毎日のように「はなこ」に踏みつぶされているうちに自信を格下げしていった様子でもある。
それが彼らにとって良かったのか悪かったのかその辺りは分からない。ただスパイクがネコに対して丸くなった事実と紋次郞がひとり遊びに没頭するようになったことは喜ばしいことで、「はなこ」に感謝するところである。
どちらかというと我が家の場合は目下を見て学んでいくことが多いように思える。結局、彼らが私から学ぶことはひとつもないという答えになるが、そうなのだからしかたないね。

遊び盛りの「はなこ」は目に止まるものすべてをオモチャのように扱い、その光景は側にいる者まで魅了する勢いがある。足を止め一点のものに集中するとやんわり腰を落としそれだけに目を向ける。低い姿勢を保ったまま、やがて後方へと身を引きバネを溜め込むように丸く収縮する。次にリズムをとっているのか左右に身を揺さぶり、もう一段低く構え直す。距離とタイミングを見計ると、瞬時バネを解放するように地を蹴り込み猛烈な勢いで目標地点まで飛んでいく。
ただし、狙い所がいつも普通でない気がするのだが‥。


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ブログネタ: ひんやりグッズ、使ってみたいのは?参加数

2011年9月12日 (月)

秋落ち

9月6日(火) 曇りのち晴れ

朝晩に秋らしい気配を感じている。以前なら常温の日本酒をメインに旬ものに箸をつけていたことだろうが、今年はむしろ季節に無関係な甘系のものばかり頬ばっている。永年にわたり辛党だったはずが酒を呑まなくなった途端に甘党へと舌が変わったようだ。ちなみに下腹部の鈍痛も忘れ病院帰りにドーナッツを大量に買い求める。甘くもない家計に少しばかりの贅沢と秋を感じた瞬間でもある。

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月曜の夕刻、診たのかどうなのかすら判断しがたい単純な診察を終え帰宅するとソファーの上でうたた寝をする。目の前を横切るスパイクの後方を何となく眺めていると陰部の腫れぐあいに気づいてしまう。そう言えば‥、数日前からしきりにあの辺その辺を舐めていた感じがあった。調子が悪いからと話せるわけもないオマケ軍団の場合、気づいてやらなければそれまでになる。普段からまじまじと見ていた場所でもないので判断に迷うが、股のチョビット部分が赤くなっているような感じがする。「一難去って股一難」とはこんな時に使う言い草なのか。
ともあれ恥ずかしそうに見つめる愛犬にこちらまで赤くなってしまったことだけは確か‥。

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先月の末に紋次郞と「はなこ」の予防接種の案内も届いていたのでこの際まとめて病院送り、何を勘違いしたのかひとり喜び勇んでいるスパイクは、おおよそ散歩と勘違いしているのだろう。彼女の予感は常にハズレるばかりである。


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スパイク(♀6歳)=10,2㎏、紋次郞(オカマ1歳4ヶ月)=5、2㎏、はなこ(オナベ生後10ヶ月)=3、8㎏、彼女のあの部分も大したことなくひと安心。
捨てられた命がこうして元気にすくすくと育っていくのはまこと嬉しく思うが、金運に見捨てられた我が家の秋口は早くも枯葉散る。



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2011年9月 7日 (水)

長雨月

9月1日(木) 曇り

9月に入るなり大型台風が接近中との速報が流れている。今年は警報・注意報がやけに多いようだが、いつ崩れても不思議でない古家の中では平常心を装おうのが精一杯なもので、何とかしようとすればキリがなく自ら破壊するしか手立てがないという結論に達する。目に付く対策といっても縁側に吊した風鈴とすだれを片付けるのがせいぜいで、後は成るように成ると腹を据えてもないのにそう言い放っている。

貫禄は無いにしろ妙に落ち着つきをみせる紋次郞は飽きもせず今日もお気に入りスヌーピーの毛繕いに勤しんでいる。

Ivan


9月3日(土) 曇り時々小雨

季節はずれにも玄関先に植えていた紫陽花(アジサイ)に花がついた。おおよそ品種が違うだけのことだろうと言えばそれまでになるが、思いもない頃に咲いた花に親しみを感じている。当たり前でないところが実によく我が家の玄関先にはちょうどいい花となる。

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いまだ来てもない台風のことよりも数日前から鈍感な痛みを実感している右下腹部のことの方が気になる。三十路ならはまだしも四十路も過ぎれば肉体の衰えを感じるばかりであるが、不都合と感じていない分いたわりに欠けている。切っ掛けもないというのに六月半ばより体内に酒を流していない。そろそろアルコール消毒をしておかないと腐るのではないかと不安にもなるが、すでに性格は腐りきっているような気もする。

酒代やら体脂肪やらは確かに減ってきたがオヤツ代と光熱費がえらく掛かってしまい依然サイフはナイフのまま、下腹部のさし込みが続くようなら医者に診せるしかないが、診察料に目まいし治療費ともなれば意識が飛ぶのだろう。決して新鮮でもない身体なのだから、少しぐらい値引きしてくれても良いと思うのだが‥。


9月5日(月) 雨

決死の覚悟を決め病院へと診察に出向いた。再来週の20日に検査することになったが無事支払いが出来ることを願う。衰えていくとはなんとも金の掛かる道筋なのだろう‥。

平々凡々と過ごしているとはいえ、先走り事を考えてしまうと心配はつきものになるもので余計なことは考えないようにしているが生まれ持った思想により不安になる材料を所々から仕入れてしまうところがあるようだ。現状維持すらろくに出来ないのだから先を考えてもまともな答えなど出るはずもないというのに‥。
そんな折、オマケ軍団をながめていれば『無知こそ至福である』と思い知らせてくれる。

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未熟児だった「はなこ」が嘘のように逞しく成長してくれたことへ感謝する。今になると我が家で一番のオテンバぶり、可愛いらしさも然る事ながら素直さゆえ感情のぶつけ方がストレート過ぎるところが目立つ。独占欲の強さはピカイチのようだ。

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ブログネタ: お酒は家飲み派? 外飲み派?参加数

2011年8月31日 (水)

疑心

8月24日(水)  曇り空 気温27度前後

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盆も過ぎた20日頃から暑さも静まり過ごしやすくは成ったが、秋には程遠い梅雨時期に舞い戻ったような季節感である。
久しぶりにオマケ軍団を庭に放ってみたが高い竹塀を簡単によじ登る「はなこ」にだけは目が離せない。何気に遊ばせているつもりが遊ばれているような気分になりながら手を焼く午前が過ぎた。少しは紋次郞のように運動音痴であってくれれば助かるが、ネコの運動音痴もなかなか情けないものでもある。

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相変わらずスパイクの頭の中はメシと散歩のことばかり、時折思い出したようにネコと遊んだりするが歯車は合いそうもない。先日、百円ショップで買ったボールのオモチャがネコに大ウケしたかと思えば、スパイクのひと噛みで粉々、ピンクの猫じゃらしも一瞬でベロベロ‥
悪気が無いにしてもネコ関連のオモチャを常につかの間にしてしまう彼女に、ワザとしているのではと疑いを持っているところである。

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夕方になり西の空が奇しくなっているのに気づき、慌てて散歩の準備に取りかかる。彼女にとって散歩こそが人生の味わい。これを中止すると妙な上目使いで見つめ続けられることになってしまう。その辺は「はなこ」同様のしつこさがある。犬もネコもメスは勘に鋭くしつこいようだ。


雨に遭う前の急ぎ足ということもあり自転車に跨がるがペダルまでの距離がどうも遠い。先日、知人に貸したことを思い出しながらやけに高くなっていたサドルの位置を調整し直す。それにしても差ほど変わらない身長だと思っていたが‥

これって、まさかの短足。

Zide



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2011年8月22日 (月)

盆暮れ

8月12日(金) 晴れなのか曇りなのか‥。気温34度

盆だからといって何ら変わったこともしていない。墓参りぐらいするべきなのだろうと思いながら思いだけで終わりそうでもある。ラッシュにさえあわなければ片道4時間ほどで墓は参れる。だからといって往復のことやら挨拶事など考えれば半日は留守となってしまう。先日の火事騒ぎが尾を引いているところも無いでは無い。ボロ家に軍団だけを残していくのはやはり気掛かりになるものである。
どうしたものか‥。

何処へ行かないにしても、せめて先祖を偲い今ある自分をかえりみるくらいはしようなどと思ってはいる。外は今日も蒸し暑い、湿気が多い天気であるが、「はなこ」は今日も能天気。 

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8月14日(日) 晴れのち雨 気温35度

『お盆』と言えど地方によって風習や行事はかなり違っているが、我が家は庭に咲いた花を仏壇に供え線香をあげるだけの小さなお盆を迎えようとしている。供えるはずの饅頭があまり旨そうだったので買い物帰りについ喰ってしまう。家に戻れば供え物もなく御仏前は殺風景となってしまった。「昔からつまみ食いは得意技だったよなぁ」などと感心しながら反省。

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午前に外回りの清掃を済ませ、昼前には部屋の片付けも終えたが、「はなこ」に片付け事など意味のない行事であると教えられる。

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8月18日(木) 曇り 気温34度

父の命日になる。疎遠していたとはいえ父はやはり父なのだろう。複雑に残る思いはあるにしても年月と共に消化してきているところも多い。理解とか解釈したとかではなく、親としての基準になる有様(形)なんてものは有るようで無いと思えるようになっている。好きか嫌いかの感情は有るものの血は否定出来ないものだ。
‥とか書きながら、何を書こうとしているのかさっぱり分からなくなってしまった‥。

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8月20日(土) 曇り 気温26度と肌寒い

やけにやんわりと過ごした盆暮れだった。騒がしくも無く忙しくも無い、だというのに妙に疲れた気がする。間違いない、これが暇疲れというやつなのだろう。

縁側に吊してある南部鉄の風鈴が鳴り線香の香りが程良く居間に流れてくる。それがまた心地よく感じられる時期でもある。
風鈴の音に関心が無く線香の匂いが苦手だった頃もあった。少しばかりの音色を耳にして香りを感じ楽しむようになれたのも、年齢というよりきっと環境変化のお陰なのだろう。そんな平々凡々なことを考えている今日この頃。

紋次郞がやって来た。ゆっくりと砂を掻き分け定位置で背筋を伸ばしている。気を落ち着かせているのか小さく溜息を漏らすと、次第に香りならぬ妙な匂いがこちらにまで漂ってくる。

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紋次郞、自然現象だから何も言わないが、何でキミはイチイチ立ち上がってするの?
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2011年8月10日 (水)

珍客

8月2日(火)晴れ 29度

Hanako

静かに暮らす今日この頃、朝のうちに水を撒き庭木の枝に張ったクモの巣を払い、限り無く芽を出す雑草を引き抜くという作業を天候が悪くないかぎり毎朝づづけている。庭があるボロ家というものは細部にかかわりはじめると、たちまち半日が過ぎてしまうものでボチボチが丁度良い終わり方だと思っている。
ボチボチと言えば、人との関わり方や付き合いもそう成ったような思いがある。そうなってくると良いことも減るのだろうが面倒なことも消える。ただ生きている以上は何らかのトラブルはあるようで、これだけは避けられないのだろう‥。

―午前―
エサを与える前に寄り添い甘えてくる紋次郞の素振りには何時も微笑んでしまう。可愛いからといって猫もボチボチの方が好ましいようだ。

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―午後―
早くから動いているとバテたところで昼には腹が減る。カップ麺のフタをめくりヤカンに火かける動作はプロなみである。窓を開けているせいか、セミの声と隣家のテレビ音が裏庭から聞こえる。遠くの方では消防車のサイレン音が鳴り響く。こんな昼間から物騒なものである。

いったん家に入ってしまうと田舎暮らしのようにも思えるが、我が家の横手には国道が通っている。その国道を走っているだろう消防車のサイレン音が近づいて来る。とくべつ珍しくもないがよくよく思えば珍しいのかもしれない。

カップ麺に湯を足し冷蔵庫に貼り付けてあるキッチンタイマーをセットした後、久しぶりに我が家のインターホンが鳴った。数台のサイレンが近所で止まったと思えた調度その頃である。麺は硬めが好きだった、延びないかと心配した。そう思っていながらも次々とサイレン音が鳴り止むのが分かった。つぎにインターホンが鳴った時、仕方なく画面を覗きに腰を上げた。珍しいこともあるもので消防員が数人映りだされていた。とりあえず記念にと無言のままカメラを握り写真に収める。今度は屋根の上からドタバタと歩く音がする。ここまで来ると勘の良い中年はすぐさま気がついた。

―もしや‥。

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鋭い勘は当たっていた。どうも我が家が発端みたい。


――午後1時過ぎ地元消防に消防車の要請があった。中高年の男性からのようで携帯でなく公衆電話からとのこと。すぐさま相手の名を聞いたところ通話はそこで切られる。その後消防車4台、地域消防団から1台、救急車1台が出動、警察、マスコミなど次々と現地へ駆けつけることになる。消防警察関係者40名以上、マスコミ、野次馬は軽く100名は越えていた。まったくのガセネタであった。近くに電話ボックスは無く、途中で通話が切断されたことから悪戯行為だろうとのこと。

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室内すべての点検と確認が強制的に行われ、その後警察の質問攻めに時間だけが過ぎる。「恨まれるような覚えがないか」とか「過去に嫌がらせがなかったか」など、考えようによっては何でも当てはまってしまう質問が続いた。何も無かった我が家から次第に野次馬は消え去り、関係者が帰ったのは一時間程経ってのことだった。気も落ち着いた頃、やんわりと食台に座り込む。目の前にあるラー麺は硬めではなさそうだ。
焼きそばみたい‥。

何の想いがあったのか。暇人の私にも暇人のする行動がまだ分からない。カップ麺の湯気ぐらいで消防もないものである、もしかすると、この家計が火の車になっているというオチでもあるんかい。

二度と無いだろう、有ってもらっては困る多くの客人に、人見知り紋次郞はスタコラと家中を逃げ惑っていたのが記憶に残る。

紋次郞、まれに有るらしいよ。暇人のイタズラと嫉み‥。

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2011年8月 5日 (金)

変革

7月25日(火)曇りのち夕方には雷雨にあう

四季の感じ方が変わってきている。しんしんと降る冬期の雪はドサドサと降り積もるイメージしか残っておらず、春は蒸し暑いとの思いだけで過ぎていったよう。今年の秋はどうなるのか、夕日そして枯れ葉という感じの秋季前に我が身はすでに枯れ果てそう。四季を通し変わらないのはオマケ軍団の決まりきった行動だけである。

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今日は野暮用で金澤の西方面まで出掛けることになった。出掛けるにあたってスパイクがいち早く感づいたようで落ち着きない様子。
みやげを買ってくるからと言い聞かせてみても疑いの眼差しだけが突き刺さる。

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曇り空ではあるが午前から汗が流れ出る。現地に到着後、少しばかりの力仕事を手伝い終えると卯辰山で豪勢な昼食に招待される。見渡すところアロハシャツにゾウリ姿は我のみである。こんなことなら身形を考えて来るべきであった。

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それにしても秋空のような我がままな雲行きである。夏場のゲリラ豪雨なんてのも珍しくなくなったようで帰り際、突然と集中豪雨と雷鳴りに出会ってしまう。交通も乱れ徐行運転ですら前方が見えない状況、これでは寄り道も出来ない。すばらしき言い訳になるが、オマケ軍団への土産物もこれにてナッシング。

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7月27日(木)曇り  
夏日からすれば過ごしやすい午前中である。縁側のサッシはもちろん部屋中の窓を開け放っていると一階奥の和室から南風が入り気持ちいい風が舞う。このところエアコンに頼りすぎていたが自然の風が一番過ごしやすく安つく。

先日の卯辰山での食事の後、散歩がてら頂上付近まで歩いたところで地域猫と出会った。紋次郞と同じく八割れの猫である。耳に三角のカットがされていたところをみると避妊手術はされているようである。野良猫といえども人には慣れているようで珍客にも怖がらず愛想を振りまいていた。あの豪雨をどう過ごしたのだろうか‥。

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彼らに比べれば紋次郞とはなこは幸せな環境に置かれているわけだ。葬儀場で一匹だけ取り残されていた紋次郞、そして半年前にゴミにまみれ死にかけていた「はなこ」、二匹はラッキーだったに違いない。そして一番ラッキーだったのがオマエらと出会えたワシなのだろう。恥ずかしながらも本当にそう思っているわけだ。気色悪いと言われていたはずの紋次郞のカギシッポが我が家に幸運を運んだのかもしれない。

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ブログネタ: あなたの目覚まし音は?参加数

2011年7月29日 (金)

夏風楽

7月17日(日)晴れ 気温37.7度

やむなく早起きしているが朝から暑いばかり、ただ暑いというより『熱い』と感じる日が続いている。起床後すぐに庭の水やりをかねて打ち水をするが、それも一時的なもので日差しは容赦なく強まるいっぽう。

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省エネとはいえ、ただならぬ高気温のためエアコンは欠かせない。27度に設定した部屋で爆睡しているオマケ軍団のだらしなさが妙に目に入る。朝から中庭の草むしりにひとり汗を垂らす立場からすれば、庭外から見渡す彼らの姿がとても恨めしく思えてしまう。

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縁側には何枚かのタオルと着替え用のTシャツが置いてある。なんど着替えてもユニクロになる。ユニクロをバカにしていた当時の言葉を打ち消すかのように、今ではTシャツをそこで大量買いしているわけだ。
ろくでもない頃に着ていたシャツの値段を思えば、そこで10枚近く買えるのだから申し分ない。かと言って、ろくでもない頃の悪い虫が完全に無くなったようでもなく、オマケ軍団の目を盗むようにタンスの奥にしまい込んだ服を引きずり出した時もあった。四十路の中年とはいえ、まだまだオトコ盛りだと思っている。
そんな気持ちで数年前の洒落た格好に着替えてみたまではよかったが、結局、洒落たところかダジャレにしかならなかった現実に惨敗。こんな時だけ年月は急速に過ぎ去るものであると実感させてくれる。要するに過去を引きずってもろくなことがないわけで、等身大に見合ったものを選ぶしかないようである。


先月半ばから体重が5キロ近く減った。ちょっと心配だったので近所のヤブ医者で診察してみたが悪いところはアタマと性格以外は見当たらなかった。必要以上のカロリーを酒からとっていたとしか思えない。
さて、少しばかし休憩もしたこどだ、西日が射す前に裏庭も終わらせねば‥。

大人しくしているオマケ軍団、後からご褒美に抱っこしてやるからそれまで待ってろ。

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2011年7月22日 (金)

誕辰 (たんしん)

7月5日(火)晴れ 30度

―午前―

6時前に家を出て、ぶらぶらと田んぼのあぜ道をスパイクと散歩する。少し歩いただけで額から汗が滲んでくる。去年の夏も暑かったが今年はまた格別な真夏日になりそうだ。帰宅後スパイクを風呂に入れ、とりあえず縁側にてひと休み。今日ばかりはオマケ軍団の世話係から脱走する予定でいる。なにせ特別な日なのだから‥。

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この生活をするにあたって、あらかたのものは手放してきたが手放さず残したものもある。他人からみれば道楽品としか思えないモノだが、手に入れるまでの馴れそめ、その存在あっての助かりは言葉では表せない。
数年前に維持費や燃料費が馬鹿にならないからとナンバーを取り外し車庫に眠らせたが、悩んだ末に復活させることにした。
ただ古い車ということもあり修理するところばかり、部品調達にも結構な時間が掛かり予定より車検が遅れていた。
願わくば請求こそ限りなく遅れてほしい。

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―午後―

久しぶりに5000ccの心臓が動いた。また我が家に家族が増えたようなそんな気分、二日後の七夕に自分自身の誕生日を迎えるが、それよりも今日の誕生日を祝いたい。ひとあしサキに「おめでとう」

追伸、
少しくらい贅沢しても良いよね、オマケ軍団。

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7月7日(木)曇り 気温27度だが蒸し暑い。

―ようするに中年姿が増しただけ、それでもめでたいことになる。
成長したところといえば、・・・思い当たらない、そんな感じでしかないが五体満足でいることの有り難みだけは忘れていない。白髪無し、ハゲ無し、シワに至っては少々仕方ないとしても年相応からすれば若く見られることが多い。これも頭の中が軽いからだろうと自覚している。まだまだ働き盛りのオトコが使命感もなく半自足生活したわけだから、脳タリ~ンだとしても不思議ではない。

そういえば今朝、体重計に乗ってみると減ってたわ。
とくに酒を呑んでないというだけで何も変わったこともしていない。いや、メシの量は以前より多く食べているはずなのに3キロも軽くなっている。こ、これは‥。脳でも痩せたか?w

まあオナゴでもない中年は肝脂肪だけが気になるところで体重にはあまり興味ない。ただ誕生日だというのに呑もうとしない自分に驚いたりしている。たぶん成人後、初のノンアルコール祝いになりそうで、いささか妙な気分。
それにしてもケーキ屋めっ! これのどこがネコだというのだ。ケッ!

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2011年7月19日 (火)

夏日

7月1日(金)晴れ 気温29度

日記も走り書きばかりの下書きで放置状態、これも6月半ばから酒を呑んでないからだろうか‥。

特別な思いもなく、まして体調がすぐれないからでもないが十数年ぶりに酒を抜いている。理由は珍しくも「呑みたいと感じない」、ただそれだけのことである。
さて、そろそろ食器を入れる棚もいっぱいになってきたようなので、不器用ながら日曜大工でも‥。

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どうやら紋次郎とはなこも手伝ってくれるらしいが‥↓

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(大工の頭領:紋次郎、その女将:はなこ)

7月3日(日)晴れ 気温31度

必要のないことは年々省くようになってきていると感じている。
無理をしなくなった分、無駄な動作や私考が減ったというのもそうだが、無いモノを欲しがる意識が減衰し執着しなくなってきたからなのかと思っている。それが良いか悪いかは別にして気分はとても身軽な感じだ。
その分、体重がめたくた増えてしまったのだが‥。
とくに腹周りが目立ち全体型が『ぶよぶよ』している。それに気付いたのは春先のことだった‥。


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若い頃と比べるわけにもいかないが、四十路に入るなり筋力が急激に弱まり無駄な贅肉がきわどく目立ちだした。
人生を経験した人間的重々しさが理想だったにも関わらず中年太りの重苦しさばかりが目立つ。じわりじわりと増えだした体重は二年前と比べ6キロほど増していたようだ。
どうやら昔から「歳をとると丸くなる」というのは本当らしい‥。あははっ


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2011年6月19日 (日)

年輪

6月16日(木)曇り

とうに梅雨入りし雨もなく夏を迎えるのかと思っていれば、北陸の梅雨入りは今日からのようだ。季節感もない蒸し暑い日中をいかにエコで過ごすかといえば、ほろ酔い程度に酒をたしなむのが快適だと知った。縁側に横たわり日本酒のオンザロックでも呑みながら少しばかりのつまみに手を伸ばす。天候のせいか苛立だった気分も一掃される。
さて、そろそろ草むしりでも‥

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平成22年6月16日、ちょうど一年前の今日は、はじめて紋次郎と出会った日である。
もともと猫に興味はなかった。興味がないどころか猫好きという人の度合いを超えた可愛がり方に呆れを感じていたところもある。

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生き物を飼うのに向かない性格なのだろう。毎日決められた世話をするのも大変だし、もっとも苦手な責任というものがつきまとってくるのも面倒だ。成り行き任せな生活では重荷になるのが目に見えているし、愛しくなってしまえば人より短い寿命の生き物である。その分悲しい思いをしなくては成らなくなるわけだ。
自分は弱い人間である。だからそれを一番避けて通りたいと‥、それは今も変わらない。

午前10時05分
名前は捨て猫でしかなかった。
見たことのない折れ曲がったシッポ、痩せこけた貧弱な身体、変な鳴き方でこちらに首を伸ばしてくる奇妙な八割れだった。はじめはどうでもいい雑種の仔猫としか思っていなかった。それ以上に感じたこともいうにある。

「紋次郎、お前を見た瞬間、正直に言うと鳥肌がたったよ」

可愛い仔猫だったからではない。ようするに寒気がしたといったほうがあった表現かもしれない。
ためらいがあった。先住犬も居る上、色々な問題や感情が交差した。

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今は居なくてはならない存在ではあるが、あの日は同情的な偽善から始まったのかもしれない。

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溺愛している今となっては、その時の感情を思い出せないのが本当のところである。早いもので、とりあえずだが一年経ったわけだ。
「紋次郎、あんな小さかったのに立派なデブ猫になって、おめでとう。」

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