« 成否(せいひ) | トップページ | 内輪(うちわ) »

2013年6月 2日 (日)

合縁奇縁(あいえんきえん)

5月24日(金)晴れ

Supaiku

夜が明けて朝がくるのが当たり前のように、いつも似たような風景を繰り返しているかに思ってしまう毎日でも、日記を読み返すとそうでもない変化に気づいたりする。

隣接に犬のブリーダーがいて、ある決まった時期になるとまとめて何頭かの遠吠えが聞こえはじめる。交尾を始めようとしているのか、サカリが始まっただけなのか、その辺りのことは知りもしない。我が家の先住犬スパイクが大きな声で鳴いたりするのは、せいぜい爪を切る時とメシをやり忘れた時以外にしかない。もともと無駄吠えどころか吠えることも知らないスパイクは、各種の共同生活に適してはいるのだが、それが返ってあだになる時もある。せめて紋次郞のように使い分ける鳴き方というか、話しかけてくる猫なら都合もいいのだが‥。

昼前にスパイクの抜け毛が凄いのでブラッシングをしてやると、胸の辺りに1センチほどのシコリがあるのに気付いた。触ったからといって痛がるようでもないが、避妊していないメス犬のため思い当たる点がいくつか頭の中をよぎり、その足で動物病院へ連れて行くことにした。オマケ軍団の中でスパイクだけが“シモ”の手術を終えないまま育てていた。年月が経つにつれ、「この子はこのままの方がいいのかも‥」と、勝手な判断をしていたせいなのかもしれない。

『避妊していないメス犬の半分が乳腺腫瘍になり、約50%が悪性で、そのまた50%が転移率の高い(悪性度の高い)ものとされる。(犬の乳腺腫瘍の50 50 50ルールと呼ばれる)良性でも悪性でも今のうちに切った方がよい。 
‥そう説明される。

本来なら予約を入れ1,2週間ほど掛かるらしいが、たまたま2日後の日曜に手術予定だった犬のキャンセルがあり、その日なら空いているという話の流れのままスパイクの手術日が決まっていった。先生の話では、お腹を斜めに30センチほど切ることになるが決して難しく危ないものではないということ、もう1点は今後の病気のことを考え避妊手術もした方が良いということ、分けて手術するよりも同時にした方が犬にとっても楽だと詳しく説明してくれた。私はスパイクの親ではあるが病に関して専門的な知識を持っているわけではない。色々な考え方もあるが、今は信頼できる専門医の話を丸ごと信じるしかすべもなく、その場で同意しサインした。仮にこれが私自身のことだったとしてもサインしていたと思う。

Photo

5月25日(土)晴れ

明日から手術入院をするスパイクの準備をはじめる。動物病院が徒歩5分足らずのところにあるので特別なことをする必要もないが、前々から約束をしていたことが今日この日とたまたま重なってしまい、何かとバタバタ忙しい一日となってしまった‥。

犬派だとか猫が好きだとか、いまの自身に問い掛けてみると以前とは明らかに違う考えになっている。何派とかという答えはいつの間にか意識の中ではなくなっているようで、しいて種別するならば、受け入れた者が愛しいということになってしまう。

スパイクにメシをあげる様子を間近で見て育った紋次郞は自然と「おすわり」「お手」「待て」「よし」「ストップ」「ごはん」を憶えていった。猫嫌いだったオトコが白と黒の八割れ猫によって思い込んでいた猫の常識すべてをくつがえされてしまったのだ。この紋次郞によって『八割れ猫』に愛着を持ち、『捨て猫』の存在を考えるようになった事実に間違いはないだろう。

Photo_3


紋次郞が葬儀場の片隅に捨てられていたことに対し、その半年後、生ゴミの収集日にダンボールに入れられ捨てられていた数匹の『三毛猫』の中での生き残りが「はなこ」である。
小さな手のひらサイズの「はなこ」は猫風邪をこじらして声が全く出ない仔猫だった。今でもあの頃のことを思い出せば、いつ死んでもおかしくないほど痩せていた姿が浮かんでくる。我が家に来てすぐにスパイクと仲良くなり、いつも側にいる。やがてどちらが母親役で子役がどちらなのかも分からないほど「はなこ」はスパイクのことを案じるようになった。今も「三毛猫」の可愛さと「はなこ」の母性に魅了されている。


スパイク、紋次郞、「はなこ」とオマケに生きる者たちが我が家に来てからも、何度かネコが迷い込んで来ている。なかには目の前で車に跳ねられ亡くなってしまったネコも数匹見ている。あまりにも小さすぎて餓死してしまった仔猫もいた。車庫に仔猫のエサを置いて次に見に行った時にはエサも水も無くなっていた。これでひと安心かと思っていたら、どうもそうではなく違う大人のネコが食いに来ていたのを見つけた時はショックだった。結局あの弱り切っていた仔猫はどうしたものだろう。寒い冬がやってくる去年の12月間近のことだった。

Photo_2


春になり町中で保護した洋種の白ネコを警察に届け出をした後、怪我の手当てを病院でしてもらい、運良く保護し預かりを引き受けてくれた人がいたものの、ひと月後に静かに世を去って行った。このボロ家に来てからというもの、あまりにも女運が消え、あまりにも犬猫との出逢いが多くなった気がしてならない。

今、一度、思う。とくべつ犬が好き猫が好きなわけではない。受け入れた者が愛しいということに‥。

―夕刻―

前々からの約束していた場所に来た。ボロ家で過ごせる程度に、オマケ軍団と暮らせる程度に、体力と金がつづく程度に、見取れる範囲でしか出来ないが里親としての心構えを持ちながら一匹の仔猫と対面しに出向いた。

とりあえず抱き上げる‥。

キザなセリフを書いてみても内心どうしようかと愚図ついてしまう。なにせ、いったん引き受けてしまえば長期にわたる責任が伸し掛かって来るのだから‥。しばらく軍団と相談しながらのことにしよう。‥というか、いきなり二匹は…。

1

2

5

6

8

10

生後40日目、体重400g、あの「はなこ」が来た時の姿より小さく、抱き上げるとあばら骨が浮き出ているのがわかる‥。


人気ブログランキングへ
  にほんブログ村 猫ブログ 子猫へ
にほんブログ村


« 成否(せいひ) | トップページ | 内輪(うちわ) »

オマケ軍団」カテゴリの記事

コメント

 cat  こんばんわ!スパイク君は、元気になりましたか?
家族と同じデス。とても心配ですよね。わがやも、5年前にレオががんの手術をしました。何とか今は、元気デス。いちばんわがままになりましたが・・・・
 
 新しい猫ちゃん可愛いデスね^-^一度に2匹・・・きっとみんなで仲良くできそう・・・
動物たちと一緒の暮らしは、穏やかに暮らせますよね^-^
これからの、ロンサンのブログが楽しみです。^-^

>happymaronさん、スパイクのシコリは悪性でなかったと聞きホッとしました。手術後、麻酔から覚めると同時に立ち上がったこと、メシをバクバク食ったこと、うんちを当たり前にしたこと、その生命力に獣医は驚いたそうです。今日の午前に抜糸も終わり、スパイクは当たり前の生活に戻って、当たり前に図々しくしています。w

よかった 良性だったんですね。
みんな仲良くしていて ホントにほっとしますね。
新しい猫ちゃんも家族の仲間入りですか?
最初から兄弟で一緒だと大きくなるとコンビの面白さが
でてくるみたいですが(笑)
ろんさんもお体にお気をつけて楽しくお過ごしくださいね

我が家のcatアイドルが約20年近い生涯を全うして早2ケ月余り、生き物を飼う難しさを
今もって感じてるこの頃ですthink

>てんちゃんへ
散歩はしばらくお預けになりますが手術後の経過も順調で、「よくそこまで食うなぁ」と思うほど元気になってしまいました。それに釣られてか、こちらも飲みすぎてしまい反省中、今夜からしばらく禁酒でもして、浮いた酒代を仔猫たちのエサ代にしなくては‥。

>山の嵐さんへ
ふだん元気すぎるスパイクも子犬の頃はよく病気にかかったものです。犬の年齢としては、もうオバサンと呼ばれてもおかしくないのかもしれません。これからは人数分の楽しさと悲しさを背負わなくてはならないのかもしれません。それでも互いに幸せなら良しとしましょうか。w
一度引き取るとなれば最後までの覚悟が必要だと心得ています。出会いがあれば何時か別れが必ずやってきます。その辺も含めての迷い所の預かり期間となっています。ただ可愛いとか可哀想などという感情は別ものとして、明日の朝までじっくりと考えようかと‥。まぁ、ある程度の答えは出てしまっているのですがねぇ。

人でも動物でも、一期一会、出会いの妙というのがありますね~
受け入れたものを愛す…素敵です
そして、スパイクが無事で何より~(´ 2ニャンズのこれからも楽しみです
全員がろんさんのお布団にもぐりこんだら、ろんさん寝られるのかしらん?

>と~まの夢さんへ
避妊手術も腫瘍(良性)摘出も無事に終わり、ホッとしているところへ『あいまい隊』の出現。w
手術後、安静ということで室内にスパイク専用の縄張り的な小屋を作ったところ、本人がお気に入りとなってしまい、休む時も寝る時も勝手に小屋で過ごすようになってしまいました。おかげで我が寝室は広めのスペースができ仔猫分確保!って感じです。人生なにかと都合良く流れるものですね。

心配だったでしょうね。sad
でも良性でよかった。confident
早く全快するといいですね。
子猫、やばいです~~~sweat01
かわいすぎます~~~bearing
そんな姿見ちゃったら、もう手放せないでしょう!!

ろんさん!
スパイク元気になって良かったね、クー治はオスでしたが乳腺腫で4回手術。
私の身代わりだったと今も思う。
だから一層いなくなって寂しかった、今も薬は止めていいと心療内科の先生はいいますが飲まないと身体がだるくて心がスッキリしなくて・・・

寂しさのためまた猫と暮らし始めましたが、生後2ヶ月の兄弟は運動会を所かまわずはじめ出窓から始まって冷蔵庫の上まで片付けた。
今日は少ない年金生活の中からワクチンをした、2匹だから大出費。
秋には去勢手術が待っています。何を節約して手術費を捻出したらいいのか?

そんな状態の中あの子達の寝顔を見れば手がやける事もいとわない。

ろんさん!新しい家族に惚れて お酒が進んではダメですよ。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/551615/57509485

この記事へのトラックバック一覧です: 合縁奇縁(あいえんきえん):

« 成否(せいひ) | トップページ | 内輪(うちわ) »