カテゴリー「オマケ軍団」の記事

2013年6月16日 (日)

団欒

6月15日(土)曇りのち雨


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このところ6月にしては雨も降らず暑い日が続いていた。今日の夕暮れからようやく降った雨のおかげで、庭の植木へ水をまく手間がひとつはぶけた。あいまい隊が来てから20日にもなるが、仔猫にとっても私にとっても一匹でなく二匹で来たことが大正解だったなっ、と、その姿を見るたびに思うのである。体重が400gだった「めぃ」は800g、「さつき」も600gから850gへと両者共にすくすくと育っている。とくに「めぃ」の食欲と食い意地は天下ご免のようで、その食い気に軍団も引いてしまうほどである。

我が家に来た初日より今日まで夜泣きひとつしたことがない「あいまい隊」は、その日から我が家にうち解けていたように思える。「さつき」の特殊芸の寝技は日々の日課となってしまい、寝ながらリズミカルに動くシッポと鼻の穴をふくらませながら睡る寝顔には飽きようがない。


(音あり)


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(音楽あり)


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紋次郞にとっては以前、「はなこ」が来た時のこともあり新入りを迎え入れるのもこれで二度目、そのせいもあり慣れるまでにそう時間もかからなかった。だが、「はなこ」はそうスムーズにはいかなかった。スパイクの入院、部屋の模様替えと、色々な環境の変化が重ってしまい精神的に複雑な思いを抱きながら過ごすことになってしまった。

―前日まで―
数日前に後足の肉球にバイ菌が入った「はなこ」は、エリザベスを付けるハメになったり、甘苦いクスリを飲まされたり、大好きな中庭にも出られなかったりと、少しばかりストレスぎみだった。

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―初日―
紋次郞、「はなこ」ともに仔猫の様子を伺いながらも、時に威嚇する姿を目にした。「さつき」が軍団のトイレをする様子を見てマネをする。(初日でトイレを覚えてしまったようだ) 「めぃ」もマネをしてトイレのところで「んっ」と踏ん張ること数十秒、「さつき」が「めぃ」のお尻付近を舐めだす。しばらくして何らかのモノが「ポト~ン」と砂の上に落ちる。「めぃ」も無事終了。生後間もない仔猫同士の中で何らかの愛情と新たなニオイを教わった気がした瞬間でもあった。

―2日目―
スパイクは手術のため、3,4日ほど我が家から姿を消すことになる。「はなこ」はスパイクがいつも座っていた場所から動こうとしない。「さつき」が紋次郞を追いかけ回している。夕方スパイクの手術が無事終了したとの知らせにひと安心。仔猫のオリの中を見ると「めぃ」がひどい下痢P~ まだまだ油断できない小さな命である。
「はなこ」、まったく食欲がない。

―3日目―
初日に仔猫を病院で検査したにも関わらず、「めぃ」の下痢は治らず‥。 「はなこ」につづき紋次郞も食欲がなくなる。ニオイのせいでこちらも食欲なし‥。

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2013年6月 4日 (火)

内輪(うちわ)

6月4日(火) 晴れ

午後になり、しきりにカメラを手にしている。中庭に放ったオマケ軍団の遊ぶ風景、眠る姿、カメラなど手にもしなかったのに、今では無くてはならないものになってしまっている。レンズを向ければ必ず軍団がいた。生きものを撮ると、ひと場面ひと場面にストーリーがちゃんとある。黙っていても過ぎてしまう時間の流れを記録するには文字でなく、むしろ正確に瞬間を切り取ってくれる写真の方がいいのかもしれない。

―仔猫が来てからの様子―

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―夕刻―


桃色に裂けた口、4センチほどしかない短いシッポ。 どこもかもが小さく可愛いのである。体を撫で手の平を差し出すと心もとないほどの全体重をこちらに預けるかのように、小さく「ニィーッ」と鳴きながらよじ登ってくる。薄い柔毛のさらっとした肌触りが手のひらいっぱいに広がった。スパイクも紋次郞も「はなこ」も仔猫のことを少しずつ受け入れてきているのが分かる。仔猫を胸に抱いたまま、この二匹をどうするかと毎晩真剣に悩み考えた。久しぶりに無い頭を使ったせいか少々熱っぽい。おおよそ知恵熱といったところだろうが、考えずとも答えなど出てしまっていたのだろう。とおに名前を決めていたのだから‥。

五月に我が家に来たので「五月(サツキ)」と「May(めぃ)」と命名する。


この小さな二匹猫は、今まで知っていた仔猫の表情とはまるで違っている。姿を隠すこともない、警戒することも知らない、生後40日のかたまりは乳を求めるように頭を寄せ付け、頼りなくもよろめきながら歩き回る。紋次郞や「はなこ」のような野良猫の習性がまるで見受けられない。

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今日で生後50日目 体重400g→530g メスの白茶の八割れ風 『May(めぃ)』 配属=あいまい隊2号 特技=なし 代わりに特徴=しっぽが短い 
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400gの白茶の八割れ『May(めぃ)』と600gの茶トラ猫『五月(サツキ)』、二匹のメス猫兄弟は人間に捨てられたオマケ軍団とは少し状況が違う。そんなことも含めて、もらい受けるまでの間、「あいまい」な返答と「あいまい」な感情を抱いたところも正直あった。問題はそんなことではないというのに、やはり小さな男は歳をくっても小さな中年でしかなかったようだ。
我が家も今日から新たに、『オマケ軍団』と『あいまい隊』が誕生し賑やかな家庭に成りそうな、そんな期待を胸に財布の中身を見つめたりしている。

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今日で生後50日目 体重600g→650g メスの茶トラ 『五月(さつき)』 配属=あいまい隊1号 特技=寝技
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2013年6月 2日 (日)

合縁奇縁(あいえんきえん)

5月24日(金)晴れ

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夜が明けて朝がくるのが当たり前のように、いつも似たような風景を繰り返しているかに思ってしまう毎日でも、日記を読み返すとそうでもない変化に気づいたりする。

隣接に犬のブリーダーがいて、ある決まった時期になるとまとめて何頭かの遠吠えが聞こえはじめる。交尾を始めようとしているのか、サカリが始まっただけなのか、その辺りのことは知りもしない。我が家の先住犬スパイクが大きな声で鳴いたりするのは、せいぜい爪を切る時とメシをやり忘れた時以外にしかない。もともと無駄吠えどころか吠えることも知らないスパイクは、各種の共同生活に適してはいるのだが、それが返ってあだになる時もある。せめて紋次郞のように使い分ける鳴き方というか、話しかけてくる猫なら都合もいいのだが‥。

昼前にスパイクの抜け毛が凄いのでブラッシングをしてやると、胸の辺りに1センチほどのシコリがあるのに気付いた。触ったからといって痛がるようでもないが、避妊していないメス犬のため思い当たる点がいくつか頭の中をよぎり、その足で動物病院へ連れて行くことにした。オマケ軍団の中でスパイクだけが“シモ”の手術を終えないまま育てていた。年月が経つにつれ、「この子はこのままの方がいいのかも‥」と、勝手な判断をしていたせいなのかもしれない。

『避妊していないメス犬の半分が乳腺腫瘍になり、約50%が悪性で、そのまた50%が転移率の高い(悪性度の高い)ものとされる。(犬の乳腺腫瘍の50 50 50ルールと呼ばれる)良性でも悪性でも今のうちに切った方がよい。 
‥そう説明される。

本来なら予約を入れ1,2週間ほど掛かるらしいが、たまたま2日後の日曜に手術予定だった犬のキャンセルがあり、その日なら空いているという話の流れのままスパイクの手術日が決まっていった。先生の話では、お腹を斜めに30センチほど切ることになるが決して難しく危ないものではないということ、もう1点は今後の病気のことを考え避妊手術もした方が良いということ、分けて手術するよりも同時にした方が犬にとっても楽だと詳しく説明してくれた。私はスパイクの親ではあるが病に関して専門的な知識を持っているわけではない。色々な考え方もあるが、今は信頼できる専門医の話を丸ごと信じるしかすべもなく、その場で同意しサインした。仮にこれが私自身のことだったとしてもサインしていたと思う。

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5月25日(土)晴れ

明日から手術入院をするスパイクの準備をはじめる。動物病院が徒歩5分足らずのところにあるので特別なことをする必要もないが、前々から約束をしていたことが今日この日とたまたま重なってしまい、何かとバタバタ忙しい一日となってしまった‥。

犬派だとか猫が好きだとか、いまの自身に問い掛けてみると以前とは明らかに違う考えになっている。何派とかという答えはいつの間にか意識の中ではなくなっているようで、しいて種別するならば、受け入れた者が愛しいということになってしまう。

スパイクにメシをあげる様子を間近で見て育った紋次郞は自然と「おすわり」「お手」「待て」「よし」「ストップ」「ごはん」を憶えていった。猫嫌いだったオトコが白と黒の八割れ猫によって思い込んでいた猫の常識すべてをくつがえされてしまったのだ。この紋次郞によって『八割れ猫』に愛着を持ち、『捨て猫』の存在を考えるようになった事実に間違いはないだろう。

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紋次郞が葬儀場の片隅に捨てられていたことに対し、その半年後、生ゴミの収集日にダンボールに入れられ捨てられていた数匹の『三毛猫』の中での生き残りが「はなこ」である。
小さな手のひらサイズの「はなこ」は猫風邪をこじらして声が全く出ない仔猫だった。今でもあの頃のことを思い出せば、いつ死んでもおかしくないほど痩せていた姿が浮かんでくる。我が家に来てすぐにスパイクと仲良くなり、いつも側にいる。やがてどちらが母親役で子役がどちらなのかも分からないほど「はなこ」はスパイクのことを案じるようになった。今も「三毛猫」の可愛さと「はなこ」の母性に魅了されている。


スパイク、紋次郞、「はなこ」とオマケに生きる者たちが我が家に来てからも、何度かネコが迷い込んで来ている。なかには目の前で車に跳ねられ亡くなってしまったネコも数匹見ている。あまりにも小さすぎて餓死してしまった仔猫もいた。車庫に仔猫のエサを置いて次に見に行った時にはエサも水も無くなっていた。これでひと安心かと思っていたら、どうもそうではなく違う大人のネコが食いに来ていたのを見つけた時はショックだった。結局あの弱り切っていた仔猫はどうしたものだろう。寒い冬がやってくる去年の12月間近のことだった。

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春になり町中で保護した洋種の白ネコを警察に届け出をした後、怪我の手当てを病院でしてもらい、運良く保護し預かりを引き受けてくれた人がいたものの、ひと月後に静かに世を去って行った。このボロ家に来てからというもの、あまりにも女運が消え、あまりにも犬猫との出逢いが多くなった気がしてならない。

今、一度、思う。とくべつ犬が好き猫が好きなわけではない。受け入れた者が愛しいということに‥。

―夕刻―

前々からの約束していた場所に来た。ボロ家で過ごせる程度に、オマケ軍団と暮らせる程度に、体力と金がつづく程度に、見取れる範囲でしか出来ないが里親としての心構えを持ちながら一匹の仔猫と対面しに出向いた。

とりあえず抱き上げる‥。

キザなセリフを書いてみても内心どうしようかと愚図ついてしまう。なにせ、いったん引き受けてしまえば長期にわたる責任が伸し掛かって来るのだから‥。しばらく軍団と相談しながらのことにしよう。‥というか、いきなり二匹は…。

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生後40日目、体重400g、あの「はなこ」が来た時の姿より小さく、抱き上げるとあばら骨が浮き出ているのがわかる‥。


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2013年4月30日 (火)

回想

4月11日(木)

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春の朝のささやかな寒気は嫌いではない。朝はいつも縁側で寝起きのタバコを一本吸いコーヒーを飲むのが日課になっている。オマケ軍団が来てからというもの屋内でタバコを吸うことがなくなった。おかげで部屋はヤニ臭くもなく火の気の心配も減ったが、冬場は妙に惨めに思えたりするのである。我が家の中庭には小鳥が入り込んでくることがよくあり、今朝も一羽の小鳥が庭石の上にいるのを見かけた。なんという鳥か目をこらせば見分けられたのかもしれないが、老眼まじりのオヤジにそこまでする視力も好奇心もない。仔猫だった紋次郞が我が家に来たばかりの頃、庭に放って遊ばせていると塀の上から二羽のカラスが目を光らせていたことをふと思いだす。あの時のカラスは間違いなく小さな仔猫を標的にしていたに違いない。幸いにもスパイクが紋次郞のそばから離れずにいてくれたので案ずることもなかったが、内心ヒヤヒヤしていたのが本音である。この時のスパイクはとても頼もしく利口な番犬に思えたりもしたが、『この時だけ』の偶然であった。今思うとあれは最初で最後の奇跡、もしくはまぼろしでしかない。


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――夕方から金澤まで足を運んだ。ひとりで電車に乗るなんて何年ぶりだろう? むかし何ひとつ言えないまま別れとなってしまった幼なじみと、地元の安いホルモン屋で逢う約束をしていた。幼年期を過ごしたアパートの向かいにあった小さな店だった。子供の視線から大人へとなったことで、ところどころの景色やそばにあった脇道が思っていた記憶より狭く小さなものに見えたことに多少の戸惑いはあったにせよ、何かが変わっていたということはなかった。違っていたことといえば住んでいた木造アパートが取り壊されていたのと、ワンパク坊主がオッサンの顔に変身していたことぐらいである。
小学2年になりクラス替えをしたばかりの春に県外へ転校した。前日までそんなことも知らず自身の耳に入ったのも当日の職員室でのこと、その数時間後には知らない土地へと向かうトラックの荷台の中で荷物と一緒にうずくまっていた。あれから30年、いや40年近くになるか‥。


ホルモン屋ののれんを潜ると座敷に座った。やはり日本人なのか座敷で飲むとうちとけるのが早い。四十数年も生きていればそれぞれに何らかの苦労話もあっただろうが、そんなことはどうでもよかった。すでに気持ちはあの時代、あの頃の少年へとタイムスリップし思い出話のみに花が咲いていった。もう忘れられているのだろうと思っていた自身の存在を事細かに記憶していてくれたことに胸を打たれると同時に、今さらながら素直になれる居場所を見つけられたことにうれしさを感じていた。


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オマケ軍団がボロ家で待っていることもあり時間は限られていた。時間の流れは思う以上にはやく過ぎ、時計の針もいつのまにか10時をまわっていた。「そろそろか」と、帰る電車の時刻を気にしながら名残惜しむように店を後にする。数分歩けば町駅があった。その間の帰路はまわりの景色を見ることもなく地面ばかり見て歩いた。帰りの電車のなか、ぼんやりと窓に目をやった。暗闇を吸ったガラスは鏡となり自身の姿を映し出している。引っ越し、転校を繰り返してばかりの少年期を送っていた。心の中から否応なしに湧いてくる感情に振り回され、意思とは別に生まれてしまった心の傷がいくつも植えつけられていく瞬間を経験してきた。もっと早くに故郷へ行っていれば良かったのかもしれないが、それはどうも、若い時代において面汚しの行為をさまざましてきたせいか、人というものを信じれず生きた時代がながく、思うように出来なかったのである。そんなトラウマになっていた欠片のひとつが今日の出逢いで薄れていったのを実感していた。

帰宅すると軍団の影が玄関扉のスキガラスがら浮かび上がっていた。闇の中にひっそりとうずくまりながら待ちぼうけていたオマケ軍団のことを考えると、ただただ抱きしめてやりたくなった。冷えた体を抱けば肌に触れる毛の1本1本から迎えられている情感が広がっていく。何となく歳を喰ったせいか感情が高ぶりやすくなってきているのか、妙に今日は胸が熱くなる1日だったようである。番犬にはほど遠い先住犬と重力を無視した猫の動きに癒やされながら、この後、オマケ軍団と二次会をはじめた‥。

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2013年3月 6日 (水)

分水嶺

道端の水溜りに薄く氷が張っているのを昔はよく見かけたものだが、今では土の道もほとんどなく、しばらく氷や霜柱の上を歩いたりしていないような気がする。朝ピリッとした空気に新鮮な何かを覚えた子供の頃とは違い、寒さへの防御とか鍋の材料とか、とかくロマンのないことばかりが頭の中をよぎっていくのは歳のせいだけなのだろうか‥。気がつけば秋は遠に過ぎ、もうじき冬も終わろうとしている。


Burog

2月28日(木)晴れ 気温13度

二十数年ぶりの旧友と酒を酌み交わした。仕事のこと、身体のこと、生活のことと限られた時間もあることから、互い荒削りな会話になってしまったが、若い頃とは違う穏やかな旨い酒が呑めた。

若者と飲むこともしばしあるが刺激というか何かが多すぎるのだろう、酒の味がとげとげしく感じたりする。
妙に声が大きかったり、熱く語ったり、時に説教されているような感覚に陥ることまである。おおよそ話の内容じたいについていけないからなのだろうが、どうも思うような酒が味わえない。たぶん若い時代の自分もそうだったのだろう。ともかく、いい気分で呑めるということは嬉しいものである。このような気分になれるのは最近になってからかもしれない。これから先、味深い酒が呑める、そんな予感がしている。

また友と酒を交わすことを約束している。その日が楽しみでしかたない。

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― 2月28日 (夜分) ―

夜の十時半をまわったところ、時代劇を観ながら残り酒を呑んで酔いつぶれかかっている。

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いつまでも子猫であってほしいという願望を追い越して体型だけは容赦なく成長しているように思える。うちに来た当初の「はなこ」は食い意地が汚く、むやみにガツガツしていた。しかし不思議なものでこの粗野な食い物に対する本能はいつとなしに良い方へと向上し、あのあまりに見苦しかった食欲もだんだん尋常になっていった。振る舞いもいくらかおっとりとしてきたが、それでも生まれもった無骨さはそう容易には消えそうもない。そのつど必要な量だけを何度かに分けて食べる紋次郞のエサを、誰もが気づかぬうちに平らげる「はなこ」の食欲はいまだ健在である。

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2012年3月27日 (火)

折節

3月25日(日)雪のち曇り

時折、まだ雪がちらつく空ではあるが冬は過ぎたものだと思っている。早いものでボロ家生活も五年になった。この暮らしに不憫を感じたりすることもあるが、ここに住んでから学んだり気づいたりすることが多くなった。家屋や庭のこと、家族のこと、世話をするということ、そして嫌々しているようで癒やされるという不思議なことも含め。毎日が当たり前のように過ぎるのに、なんとなく新鮮でめずらしく、そして面白い。おおよそ役に立たないことばかりで過激も刺激もない暮らしではあるが、とても貴重だと素直に思うのである。これから暖かくなるにつれ新たな芽が中庭にも出てくるのだろうが、いまだ苦手な昆虫も縁側に潜入してくるのかと思うと素直に喜べないのもたしか‥。

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3月12日(月)雪 最高気温6.3 最低気温-0.2

一階に降りようとした際に、たまたま階段下にいた紋次郞に声を掛けると、甘え声を漏らしながら一目散に上まで駆け上がってきた。そこでしばらくの間全身をさすってやると、安心したように目を細めゴロンと腹ばいになって甘えてくる。そんなことは今までにもよくあったが、どういうわけかこの頃、わざと距離を置いて呼んでもらおうとしている様子が覗える。呼べば必ず甘え声を漏らし駆けてくるに違いないが、いつもかまってばかりもいられない。億劫になれば部屋を移動してみたりするのだが、そろそろとやって来て半身覗き見を繰り返し、目が合うと口を半開きにして何か言いたそうな表情を見せる。甘えん坊の可愛らしさは仔猫そのものではあるが、日に何度もされるとちょっとキツイものだ。今日はあと二回ほど付き合ってはみようかと思っているが、その辺で満足していただきたいものである。

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3月21日(水)晴れ 最高気温9.7 最低気温-0.1

二月から三月になったからといって急に暖かくなるでもなく、冬と春の気配が頻繁に交差するこの気温差にオサンは簡単について行けるような体力もなく、以前のように紋次郞が布団に入り込んで心身を温めてくれる気配もまったくなく、仕方なくなく引き布団にマタタビスプレーをちらりと吹きかけてみたものだから異様なニオイが漂ってしまい、心地よい春眠などひとつもない。
明け方六時近くにもなれば「はなこ」のソプラノにより夢から目覚め、紋次郞の往復行進で現実に引き戻され、スパイクの生ぬるい鼻息により布団からはい上がる。朝日を拝む前に軍団をジト目しながら爽やかでもない朝を迎えるのもどうなのだろう。

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久しぶりに晴れたからといって、我が家に語るほどの出来事が身の回りに起きるわけでもない。変化に乏しい暮らしの中では季節の変わり目と軍団の織り成す行動ぐらいが、せいぜい日記としての文面になるだけである。そうはいっても、なかなか日記を書くにも苦労は絶えない。

猫じゃらしを銜え持ってくる「はなこ」を邪魔者扱いすると、意味っっっl不明な%%%%%「文字の羅列66666666の被害だけでなく、突然画面が入れ変わったり削除されたり、シャットダウンされたりする。

今日は「はなこ」の肉球がキーボードのCtrlキーを踏んでいたようで、画面をスクロールさせようとマウス中央のホイールを回したところ、画面表示が拡大・縮小した。視力低下がめざましいオサンは重宝しそうな新発見である。ついでにShiftキーを押しながらマウスのホイールを回したら、なんと前のページに戻るじゃあ~りませんか。「はなこ」ご褒美は無いけど、少しありがとうさん。

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2012年3月 5日 (月)

遊惰(ゆうだ)

3月1日(木) 晴れのち曇り 最高気温8.6 最低気温-0.9

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何日も降った雪のあとに洗われたように澄んだ青空が広がるということが繰り返されるようになったこの頃、中庭に積もっていた雪もずいぶん浅くなり春の気配もそろそろかと感じられることにホッとしている。冬の北陸に雪はつきものとはいえ、この二月中の大雪を体験してしまうと去年の豪雪が小雪にしか思えないのもしかたない。朝から降りつづく雪の中で終わりのないような除雪をはじめると昼はとうに過ぎてしまい、夕刻間近にもなれば酔ったように足腰がひょろけ、いいオヤジからいいじじぃに変移している。ただの雪かきだというのに何かを成し遂げたかのような錯覚と久しぶりに味わう筋肉痛が鈍った一部を刺激し自己満足に浸っているような気分にもなる。それでいて温燗のひと口ひと口が旨くて堪らなくもなるのだが、二合のとっくりを空ける前に眠くなるという日夜を過ごしているうちに書き続けると決めていた日記も捨て置くまま日々が過ぎていったようである。

先ほどから爪切りと爪研ぎが嫌いな「はなこ」が膝の上で必死に自分の爪を噛んで引き抜こうとしている。初めて目にした時は驚いたものだが、今となっては見慣れた情景のひとつでもある。踏ん張る顔つきはどう見てもオンナを捨てきったようなオゾロジイ表情なのだが、捨てなくともオンナとは元々裏表があるものだと思い出した。

一月中旬から二月にかけての微かな記憶がすり替わらないうちに書き残せることは書き残すつもりでいるのだが、早くも細かいことはさっぱり忘れている。記憶力とサイフの薄さは相変わらずの自慢でもあり、今年も引き続きそうな気配が漂う。

2月×日…雪

オマケ軍団とオッサンの気の抜けたような正月が過ぎたと思ったら、近所周辺の除雪作業にひとり追われている。高齢者ばかりのせいもあり誰も共用通路まで除雪していないという有り様。致し方ないところもあるが正直ネコの手も借りたい心境である。肝心な時に調子が悪くなった除雪機に「役立たずめ!」と悪態をつくも、そのまま自身に跳ね返ったように思えてならない。スコップだけの手作業に追われ両手のひらは肉球ならぬタコ球だらけ、これがネコの手を借りるということわざなのか‥。

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今日はスパイクとケンカをした日でもある。雪道すら見当たらない道を歩くほど気力もなく、スパイクの散歩が二歩、一歩と減っていったことに申し訳ないという気持ちはあるにせよ、明らかに不満を出しまくる態度にとうとう切れてしまう。謝るまで許さんという頑固さは両者似たところがあるので、ちょっとやっかいでもあるが態度をあらためるまでゆるさんつもりでいる。

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2月×日…雪
前日の疲れが抜けきらないまま朝を迎えることが多くなり、ふとんにしがみついて離れられない。耳元で鳴く「はなこ」の可愛いらしい鳴き声が徐々に怪獣の叫びに変わるころ、紋次郞もカギシッポで頬を往復ビンタしてくるという朝ならではの風景、去年から何度か違う起こし方をあみ出しているようではあるが、どれもスッキリ目覚めたためしはない。この家に目覚ましが無いのも軍団の規則正しい『有りがた迷惑』があるからである。

なにも朝起きたところからこうして書き始めることもないが、日記だろうが手記だろうが平凡生活の一日分など多くて二、三行、たいがい『昨日と変わらずじまい』と、短文な単文で済ませられる事柄ばかりである。今のところ昨日と違うのは下着と上着ぐらい、ジーパンは昨日と変わらずじまい。こう無駄なことしか浮かばないのは小学の頃から何ら変わらず、いい加減に変わったことも書かなくてはと考え探すうちに眠くなるパターンが多い。
スパイクは相変わらず不貞不貞しい目つきで「はやく謝れ」という感じ。一番の犠牲者は紋次郞と「はなこ」なのだろうが、こちらから謝るつもりなど更々ない。とりあえず軍団に朝飯を与えると、ちょっとだけよの散歩だけは済ませさっさと除雪に取り掛かる。
そういえば、この日より紋次郞が寝床の中に入らなくなってしまった。男と床を共することに抵抗があるのだろうか。そんなことはないのだろうが、少なくとも偶然ではない必然的なものがあるのだろうが、あえて深く考えないことにする。


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2月×日…今日も雪

スパイクは一日のほとんどをコタツの中で過ごしている。かわりに雪と遊ぶのが好きな「はなこ」は庭先に出たがってしかたがない。知れば知るほどスパイクと「はなこ」に犬猫の真逆さを感じている。昼を過ぎれば決まりごとに成ろうとしている「はなこ」の遊び時間がやってくる。お気に入りのピンクの猫じゃらしを銜えこんでパソコンの上にポトリと落とすのが彼女の合図である。面倒な時はそれを遠くに投げ捨てたりするが、それを銜え持ってくることを何度と繰り返す。気がつけばこちらのほうが遊ばれてしまっていることがほとんどのようだ。

決してスパイクに意地悪をしたつもりでないが、昼過ぎに「はなこ」に好物のカツオのオヤツを上げたところ、食わずに銜えてスパイクのところへ持って行く姿を見てしまった。ネコにそんなところがあるのかと驚く反面、大人げなくも涙ぐんでしまう。これにてケンカ事も終了。

午後になりネットオークションで安く落とした除雪機が届いた。数打ち当たるかとの予測が適中しすぎて、どれも購入することになり、まあ~高ついてしまったこと。

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2012年1月10日 (火)

いぶし銀

平成24年 元旦(日) 曇り 最高気温8.9 最低気温0.1

深夜零時を過ぎれば目の前に走る環状線も静かなもので何の気配も感じられない。数分前に除夜の鐘も鳴り終わりオマケ軍団はコタツから小さな頭だけを出し、やんわりくつろいでいる。めでたい日ではあるが昨日と見分けがつかないくらいよく似た感覚に、いまひとつ正月という実感がわいてこない。大人になるにつれ物事への新鮮味がなくなったというのもあるが、便利な世の中になるにしたがい情緒がなくなっているような気がする。昨日と違うのは年が変わったことと新聞がやけに分厚いというぐらいなものだろうか。そういえば「はなこ」も分厚くなってきている。女子というのは年を追うごとにそうなっていくものと聞いたことがあるが間違いなさそうでもある。


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新年を迎え笑みを浮かべながら届いた年賀状を読んだのもつかの間、光熱費が2万円を超えている請求書を目にし絶句する。初夢はまだ見ていないものの、先に悪夢を見たような初朝の雑煮はやけにしょっぱく感じた。コタツの中ではスパイクと「はなこ」が女子らしからぬ無防備な格好で爆睡、隣部屋のホットカーペットの上では道楽者のように大の字で紋次郞が寝そべっている。今年の抱負は『無駄をはぶいて切り詰める』、ちょっと可哀相な気もするが寝床場所は電源を落とさせていただく。出来る限り自家発電よろしく。電気代節約のため早めに祝い酒を呑んで寝るつもりでいる。無駄酒は止め昼過ぎよりヤケ酒に切り替えようとしている代表取乱れ役の決意でもある。

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1月9日(月)晴れのち曇り 最高気温6.6 最低気温0.3

家の裏にささやかだが日当たりのいい小庭があり、夜になればそこから月が見える。今日は満月のはずだが空が曇って月影は見えようとしない。ここに越して4度目の冬を迎え、ようやく安堵する家になってきたような感じがする。ここは古い建物なので立て付けが悪い。ギィッときしむドアもあれば全開にならない引き戸もある。気が向いた時に自己流で直してみたりはするが、犬猫がつけた爪あとは残している。柱に刻まれた二本のキズは去年の夏に紋次郞が初めてつけたものだ。かがみこみ抱き上げた時に驚いて胸元から逃げようとした時に残されたものである。和室の障子戸に残された数本の線は「はなこ」が今のように上手に引き戸を開けられなかった時につけたものだ。決して爪研ぎとして壁や柱にキズをつけることはいまだにない。罪もないざれごとでついたひとつひとつのキズはオマケ軍団との想い出の年輪としてボロ家にこれからも刻まるのだろう。そして気がついた頃には犬猫に飼われたくそじじぃになっているような気がする。

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2011年12月31日 (土)

他出/絆 

12月23日(金)曇りのち粉雪散る 気温2.5 最低気温0.5

冷たい風が頬を撫でる寒さはなにも外気ばかりではなく、木造二階建てボロ家内も似たところである。これからの寒い季節、暖房にもなる犬猫、そしてモモヒキは欠かせない。先日から雪が散らつく前に年末の買い出しを済ませたいと思っていたが、なかなか重い腰は上がらず軽いサイフは開かずラチがあかない。今日になり散らつきだした雪を見てやっとのことで出掛ける準備をし始めるが、やわやわとしているうちに昼も遠にすぎてしまった。さて、出掛けようかと立ち上がれば表情も変えずそそくさと紋次郞に知らせに行く「はなこ」をよそ目に、それが彼女の役割だったのかと今さら思い知る。

ごくごく普通に見送りしてくれるようなら気も楽だが、出掛けに「すぐ帰ってくる‥」、そう語ってみても、濁りのない瞳でひたと見つめてくる三匹である。語らずして目でものを言う寂しげな表情というのもいかがなものか。遊び好きなオトコを家屋に封じ込めるには見事すぎる攻防のようで、忘年会の誘いもすでに4件ほど断りを入れている。これもまた難儀なものである。ドラマ家政婦のミタのように『かしこまりました』とひとつ返事をしてくれれば、ちょいと飲み屋にも立ち寄れるというものだが‥。

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―午後3時―
出掛けに玄関の鍵を閉め外に出れば粗末なスクリーンのように玄関先の長細い曇りガラスから三匹の像がぼんやりと映し出された。トイレに入っても風呂に入っても出てくるまでじっとドアの前でうずくまって待っているのが紋次郞という長男である。きっと外出している間もそうなのだろうと思うと、後ろ髪を引かれるような思いになる。日が経つにつれ深まる一方の蜜月に、いつか来るペットロスが心配でならない。

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12月24日(土) 曇りのち綿雪 気温6 最低気温-1,7

空には灰色の分厚い雲が垂れ込めている。昼間だけあって電気をつけるほど暗すぎるわけではないが、本を読むのに適した明るさとは言い難い。このごろ老眼が入ったようで部屋がちょっと薄暗いと文字が読みづらい。子供の頃から視力が良かったので字がぼやけるという感覚を理解しきれなかった。メガネには縁もなく使ったとすればレイバンのサングラス、もしくはせいぜい色メガネで人を見るぐらいのことだったろうか。
いよいよ年の瀬もおしつまり世間ではクリスマス一色ではあるが、我が家はスパイクの記念日として祝いをあげながら酔い崩れる日となっている。
平成20年12月24日(水)晴れのち曇、あの日から3年が経ったと言うことは、楽しくも辛くもあった散歩をそれだけこなしたと言い換えも出来るわけだが、これから訪れる厳しい冬道のことを想像すると逃げたくもなる。

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―PM3:45―
夕方より風呂に入る。浴槽からの音に反応し紋次郞がヒョコヒョコとやってきた。風呂場の引き戸がわずかに開いていればいつかしら隙間を抜け湯船に引いてある風呂蓋の上に乗っかってくる。湯船に腰をおろし脚を伸ばし、ちょうど目の高さに紋次郞が見渡せるよう湯に浸かる。湯船の半分にフタをひいたままにしているのは紋次郞が座れるようにとの工作である。子供の頃からカラスの行水で名を上げていたオトコが、こうして長風呂を楽しめるようになったのも紋次郞という番台が訪れたからだろう。

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(去年の夏の写真:我が家に来て、ひと月が経った頃だったろう)

12月31日(土) 快晴 

―PM6:45―
今年も残すところと残った金もあとわずか、正月ぐらいは豪勢にと思ったのがあやまちで、後先も考えず買いあさってしまったようで懐がやけに涼しい。まあ新たな年を迎えるにあたってケチケチすることも無いのでクヨクヨだけしている。今年最後の時間も無事にオマケ軍団と過ごせたことを思えば嬉しいかぎりである。今夜は盛大にオマケ軍団と忘年会、何だかんだと色々あったような無かったようなしっくりもしない年ではあったが、家族全員が健康で居られたということは幸福だということだろう。手打ちそばならぬ手抜きそばの用意も出来た。あとは湯を注ぐだけである。それでは‥。


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ブログネタ: お酒は家飲み派? 外飲み派?参加数

2011年12月11日 (日)

洒脱

12月7日(水) 曇りのち雨 気温7度前後


時計を見ると、あと数分で今日も終わろうとしている。めずらしく酒を抜いたからなのだろう、久しぶりに遅くまで起きている。起きているのはいいが、これだと朝まで眠れない気がするので、キッチンへと出向き寝酒にと人肌つけてきたところである。師走の真夜中、静かな部屋でコタツにつかりながら、ぬる燗をちびりちびりと呑む中年の姿を想像すると、いかにも寂しい絵柄が浮かぶものだが、そうでもなく案外気楽で心地いい。ほんの数年前まで当たり前のように朝まで呑んでいたことを思いだしながら、今の生活感が性に合っているのかと、なまじ自身を疑ってみたりする。この頃、自分の本音と本性がどうなのかワケワカメな時があるのも本当のところ‥。そう頭の中で思い違いをしているうちに、どうやら日付も変わったようである。

―12月8日(木) 真夜中のほろ酔い、雨音だけが聞こえている。
ふと、コタツの中の空気が動いたかと思えば、ふくらはぎに温かなうぶ毛がこすりつけられた。毛ざわりからして「はなこ」だとすぐに分かる。猫と暮らしてから二度目の冬を迎えようとしていることを考えれば、やはり今の生活感が幸せなのだと思い返す。その毛の暖かさと柔らかさ、丸さといい、すっかり猫に愛着を抱いてしまったようだ。12月8日は「はなこ」が我が家に来た日にちにあたる。初対面だというのに、怖がらず、人見知りもせず、しかもひとことの礼も述べなかったというのに、きちんと両手を揃える挨拶だけは心得ていたようだ。小さくて鳴こうと一生懸命になっても声すら出なかった。そんな未熟児な仔猫が、なんと立派なものになったのだろうかと思うと急に胸が熱くなり、もう一杯だけ呑もうかと迷いだしている。

221210_1hanako

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去年12月の日記(クリック)


今、写真を見返してみると、やっぱりデブに成ってしまっているのがはっきりと理解できた。紋次郞も小さかったが、「はなこ」はそれよりまだ小さく、骨に毛が生えているようにも見える激やせぶりで何より目やにとネコ風邪がひどく、しばらく目も離せないほど心配させてくれた捨て猫だった。初めてエサを与えた時のことをはっきりと記憶しているが、あれは本当に酷い食い方でたまげたものだった。野生というより野獣のようで、その必死に食いつく表情にスパイクと紋次郞が腰を引いた様子が伺えれた。気を利かせたのかどうなのかは分からない、紋次郞はその時、エサをほとんど食べず残したものである。なかなか男らしいオカマだと今さらながら思えてならない。ただ、残したエサをすかさず食ったのはスパイクだと紋次郞は今も知らないわけだ。

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それらの思いからオマケ軍団には食うことだけには満足させているつもりでいる。それが彼らをデブセンに変えたのかと思えば、後悔先に立たずだとしか言えない。 
種々の出来事を含んだ季節の移ろいとオマケ軍団は切り離せないものである。古屋の気配がひといきに生まれ変わったのも彼らの存在あってに違いない。12月に「はなこ」を迎え入れ一年が経った。毎日が平凡だと思いながらも、いろいろな出来事があった気もする。家の火事騒動、日帰り旅行、決して遠くに出掛けたり新たなことが出来たわけではなかったが、いつもオマケ軍団が中心に思えた年だった。この小さな家族との暮らしは、だんだん当たり前に成ってきているようでもあるが、失うべきでない大切なものだということを忘れてはならないと思うばかりである。
‥完全に酔っている。そろそろ寝ようかと思っていたが、今しがた紋次郞が膝上に座り込んできた。もう少し呑んでいようか‥。

12月9日(金)雨のち晴れ、朝方、初雪となる。最高気温6.9 最低気温1.4

Omake


今年こそと意気込んでみた日記もふたを開ければ間が空くばかり、せいぜい昨夜のように酔いながら、つまらぬことを書くことしか出来ないように思える。布団の中で凍える寒さを感じていたかと思えば、今朝、初雪が降っていたようである。瞬時、スパイクと目が合うもすぐにそらしてみる。しかし、時すでに遅しと言わんばかりの火花散る散歩光線をまともに受けた朝を迎えてしまった。

今年の夏に新たに買ったこのノートパソコンも、日中は「はなこ」の座布団がわりになっているような状態で、パソコンひとつ開くにしても気苦労している。いない合間を見計らいこうしてキーボードを打っているわけだが、十中八九、そろそろ猫じゃらしを銜えやってくることだろう。女の感とでも言うべきか、「はなこ」のアンテナはずば抜けて鋭いのである。


日記とかと言っているが考えてみれば日記ほど相性の悪いものはなかった気がする。小学校の頃、夏休みの宿題で日記を書くことになっていたが、書かなくてはと考えれば考えるほど文が浮かばないものだった。日付と天気、あとは何時に起きたということぐらいなものである。ただでさえ国語力が無いというのに書きたいようなことも無かった。案外、日記というものは本当に嫌なことや恥ずかしいことは書けないのかもしれない。不向きではあるが、こうして間が空きながらも書いている今を思えば、これもまたオマケ軍団に楽しさと書く素材を貰っているからなのだろうか。はずかしくも、そう言葉として残しておきたいのである。「ありがとう」

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平成22年12月09日 (紋と「はな」の初の争い

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本来、この日が誕生日ではないにしろ、我が家に来た「はなこ」にとって記念すべき誕生日にあたる。ただ毎回ながら思うに、ケーキにつけるネーミングを注文するのが、、、はずかしい‥。



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